春香「あ~…そのゲームたまにやりたくなるよね」
千早「ええ、暇つぶしにちょうどいいわね」カチカチ
春香「どれどれ……千早ちゃん中級(2組)でやってるんだ」
千早「初級は温すぎるし上級は難しすぎるから中級がちょうどいいのよ」カチカチ
春香「ふぅ~ん……あっ」
これ以上、動かせません
手詰まりです。動作を選択してください。
→ゲームの終了(E)
→戻ってやり直す(R)
最初の移動を元に戻してやり直すには、[ゲーム]メニューの[元に戻す]をクリックします。
春香「あ~、詰みだって」
千早「………」バンッ
千早「さて、もう一回やろうかしら」カチカチ
春香「千早ちゃんは負けず嫌いだからね」
千早「………」カチカチ
春香「千早ちゃんって、よくこのゲームやるの?」
千早「事務所のパソコンが空いてて暇なときにたまにね」カチカチ
春香「ふぅ~ん……あ~」
これ以上、動かせません
手詰まりです。動作を選択してください。
春香「詰みだね~」
千早「………」ドンッ
千早「次よ、次こそは……」カチカチ
春香「ねえ千早ちゃん……」
千早「春香」カチカチ
春香「な、なに?」
千早「悪いけど黙っててくれないかしら、集中したいの」カチカチ
春香「……わかりました」
千早「………」カチカチ
春香「………」
千早「………」カチカチ
春香「………」
千早「………」カチカチカチカチ
春香「………あっ」
これ以上、動かせません
手詰まりです。動作を選択してください。
千早「………」
春香「………」
千早「…ふん!」バシッ
春香「ねえ千早ちゃん、詰むたびにモニター叩くの止めない?」
千早「だっておかしいでしょ!さっきから何度やってもクリアできないのよ!?こんなクソゲー叩かれて当然よ!!」
春香「く、クソゲーは言い過ぎじゃない?」
千早「ただの暇つぶしでやってあげてれば調子に乗って!この!このぉ!!」バシバシ!
春香「叩いちゃダメだって!モニターが壊れるから!」
千早「大体ね!私だってそんなに暇じゃないのよ!?このあとだって新曲の打ち合わせがあるの!
大事な仕事があるの!!それなのに!それなのにぃ!!」バシッバシッバシッ!!
春香「暇じゃないならゲームを止めればいいのに……」
千早「こんなモヤモヤした気分のまま仕事に行けるわけないでしょ!?ただの暇つぶしのくせに!!」バシン!バシン!!
春香「イラつきすぎて、嫌なところが全部出てるよ千早ちゃん……」
そうすれば詰みが解消される場合もあるぞ
千早「いい!?これが最後よ!」カチカチ
千早「私の堪忍袋の緒が完全に切れる前にクリアさせたほうが身の為よ!?」カチカチ
千早「あらあら、ハートの8が出てこないじゃない……本気で怒るわよ?いいの?いいのぉ!!?」カチカチカチ
千早「あーもうダメね!私をここまでコケにしたお馬鹿さんは初めてね!!」カチカチカチ
千早「でも、優しい私は最後のチャンスをあげるわ!早くハートの8を出しなs」カチカチカチ
これ以上、動かせません
手詰まりです。動作を選択してください。
千早「………」バキッ
千早「そうね……少し頭に血が上りすぎたわ」カチカチ
千早「アナタに9割方問題があるとはいえ、私にも多少なりとも責任があったかもしれないわ」カチカチ
千早「ここは痛み分けということで手を打たない?」カチカチ
千早「ふふ、私をここまで譲歩させたのはアナタが初めてなのよ?」カチカチカチ
千早「だから……まあ、アレよ。そうアレ……エースばっかり出すのを止めてくれないかしr」カチカチカチ
これ以上、動かせません
手詰まりです。動作を選択してください。
千早「………」ゴンッ
千早「もうね、時間がないの……早く新曲の打ち合わせに行かないと、色んな人が困ることになるの……」カチカチ
千早「プロデューサーや支えてくれるスタッフ、作曲家や作詞家の人、曲作りに携わってくれる人たち」カチカチ
千早「なによりも待ってくれているファンのみんなが……だからお願い!お願いします!!」カチカチカチ
千早「私がここまで祈るのも初めてなの!」カチカチカチ
千早「お願いよ!どうか届いて!!スペードの6を私にk」カチカチカチ
これ以上、動かせません
手詰まりです。動作を選択してください。
千早「………」パチン!
千早「こうしましょう!今回クリアさせてくれたらパソコンの最新パーツを買ってあげる!」カチカチ
千早「ふふ、対価もなしに要求だけしたのが気に入らなかったのよね?あっキングはもう結構でs」カチカチ
これ以上、動かせません
手詰まりです。動作を選択してください。
千早「下手に出てれば調子に乗りすぎじゃないかしら!!」カチカチ
千早「これ以上フザけた真似をするなら浴槽に放り投げて追い焚きするわよ!?」カチカチカチ
千早「……だから初手から一枚も揃わない配置を止めてくださいお願いしm」カチカチ
これ以上、動かせません
手詰まりです。動作を(ry
千早「………」カチカチ
千早「……………」カチカチ
千早「………………いまわかったわ」カチカチ
千早「宇宙の心は高槻さんだったのn」カチカチ
これ以上、動かせませ(ry
千早「………」チーン
春香「怒っても譲歩しても情に訴えても物で釣っても脅しても悟ってもダメだったね」
千早「お、おかしいわ……宇宙の真理にまでたどり着いたのにクリアできないなんて……」
春香「まあ、おかしいね。ただおかしいのは千早ちゃんだけどね」
千早「くっ」
春香「というかさ、千早ちゃんヒントや元に戻す機能を使ったらいいんじゃないかな?」
千早「………元に戻す?」
春香「ずっと見てたけど一回もやり直さずに詰んでるからさ、もしかして知らなかった?」
千早「失礼なことを言わないで!そんな機能があることは前から知ってるわ!」
春香「なら使えば……」
千早「春香、私たちはアイドルなのよ?」
春香「う、うん」
千早「アイドルたるもの、引いたり媚びたり省みたりはしてはダメなの!」
春香「どこの聖帝様!?」
千早「セイテイ?よくわからないけどアイドルに逃走はないわ」
春香「いや、千早ちゃんよくわかってるでしょ?」
千早「あるのはただ制圧前進のみよ!だから挫けたりしない!」カチカチカチ
これ以上、動かせません
手詰まりです。動作を選択してください。
千早「………」
春香「まあこうなるよね……」
千早「………ぉ…」
春香「千早ちゃん?」
千早「おぇぇぇぇ……」
春香「千早ちゃん!?」
千早「き、気持ちわるいわ……」
春香「だ、大丈夫?どうしたの急に!?」
千早「うぅ……これはたぶん眼精疲労とゲームの3D酔いね……」
春香「あぁ、そういうのあるよね」
千早「あと、クリア出来ないことによる怒りと悲しみと憎しみとその他もろもろのストレス……」
春香「あ~まあ……あるよね」
千早「ついでに仕事の時間が差し迫っているプレッシャーね……」
春香「最後のが一番重要そうなのについで扱いなんだね」
春香「とりあえずこれ以上は止めようよ、このままじゃ暇つぶしで人生潰すことになるよ?」
千早「で、でもアイドルに逃走は……」
春香「もうそういうのいいから。はいさいもうゲームは止め止め」
千早「くっ……」
春香「千早ちゃんももう諦めて仕事に行ってきなよ」
千早「仕方ないわね……わかったわ……」
春香「うん、わかってくれて嬉しいよ」
千早「ただ、このまま諦めるのは悔しいから……」
春香「うん?」
千早「春香、私の代わりにクリアして頂戴」
春香「……へ?」
千早「もちろん、ヒントや元に戻す機能は使っちゃダメよ?」
春香「…………」
春香「………」カチカチ
春香「……………」カチカチ
春香「……………………」カチカチカチ
春香「……あっ」
これ以上、動かせません
手詰まりです。動作を選択してください。
→ゲームの終了(E)
→戻ってやり直す(R)
最初の移動を元に戻してやり直すには、[ゲーム]メニューの[元に戻す]をクリックします。
春香「あ~~!またダメ~~!!」
春香「んもぉ!なにこれ全然クリアできないぃ!」
春香「うぅ~千早ちゃんじゃないけど気持ち悪くなってきたぁ……」カチカチ
春香「こんなの頼まれるんじゃなかったよ……」カチカチ
春香「うわ、もうこんな時間……番組の収録までに終わるかな……」カチカチ
春香「………ん~~!」カチカチカチ
これ以上、動かせません
手詰まりです。動作を選択してください。
春香「………」
春香「……………」バシン!
<ガチャ
伊織「ただいま戻ったわ」
春香「おかえり……」カチカチカチ
伊織「あら?事務所に春香だけ?」
春香「そうだよ……」カチカチ
伊織「ふ~ん………」
春香「………」カチカチ
伊織「………」
伊織「春香なにをやっているの?」
春香「スパイダーソリティア」カチカチ
おわり
ありがとうございました
何なんだろうな、もうこんな奴二度とやんねえとその時は思ってるのに
いつの間にか新しいゲームが始まってるってのはさ
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