・千早とライラさんともう一人で散歩
・ヤマ、オチ特になし
・口調等に違和感があったらごめんなさい
↓なお前回
【予定は未定】ライラ「年の瀬の」 千早「風物詩」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1482231822/
ライラ「こんばんはー、ライラさんでございますですよー」
千早「……」
ライラ「とてもお久しぶりなのでございます」
千早「…………」
ライラ「皆さんがお忘れでないか、ちょっと心配ですねー」
千早「………………」
ライラ「……千早さん?」
千早「…………ええ、ごめんなさい」
ライラ「どうかしましたですか?」
千早「変わらないなぁ……って」
ライラ「?」
千早「前の放送から、かなり時間がたってるわよね」
ライラ「あー、去年の年末でございましたねー」
千早「それなのにこうして二人で並ぶと、すぐいつもの感じになるなぁって」
千早「それがちょっと嬉しくて」
ライラ「えへへー」
千早「(以前の私じゃ、考えられなかったわね)」
千早「でもまぁ、ウチのスタッフにはもう少し変わって欲しいのだけど」
ライラ「スタッフさん、なにかしたのですか?」
千早「前回から半年くらい空いて、来た連絡が『収録決まりましたんで』よ?」
ライラ「ライラさんも同じような感じでしたねー」
千早「もうちょっとこう、何かあってもいいんじゃない?」
ライラ「千早さん、それは言ってもムダなのですよ」
千早「…………そうね」
ライラ「それに、久しぶりでもいつも通りなのは、きっとスタッフの皆さんのお陰なのですよ」
千早「…………」
ライラ「千早さん?」
千早「ライラさんって、本当にポジティブよね」
ライラ「そうなのでしょうか?」
千早「まあ、自覚がないのもライラさんらしいというか……」
ライラ「おー、そろそろお時間のようですよ」
千早「そうね」
ライラ「予定は未定、始まりますですよー」
千早「……」
ライラ「千早さん?」
千早「……この番組、終わってなかったんだなぁって」
ライラ「お気持ちは分かりますです」
千早「終わってなくてよかったわ」
***************************
千早「で、今日は何をするのかしら」
ライラ「あー……お散歩、だそうです」
千早「……散歩?」
ライラ「はいです」
千早「本当にそれだけ?」
ライラ「……そのようでございます」
千早「てっきり何か仕込んでいるんだと思ったけど」
ライラ「何かあっても教えてはくれませんですよ」
千早「……確かに」
千早「(心の準備だけはしておきましょう)」
千早「……え? ゲストがいるの?」
ライラ「そのようですねー」
千早「そういうことは事前に教えて欲しいのだけど」
ライラ「今更でございますですよ」
千早「ライラさんも随分達観してきたわね」
ライラ「えへへー」
千早「……褒めているわけじゃないんだけれどね」
ライラ「では、本日のゲストの星輝子さんでございますよー」
輝子「よ、よろしくお願いします」
ライラ「輝子さん、いらっしゃませですねー」
千早「ようこそ、星さん」
輝子「フヒ……ホ、ホンモノの千早さんだ……」
ライラ「ご存知なのですか?」
輝子「うん。アイドルになりたての頃、フェスの映像を見たことがあるんだ」
ライラ「おー」
輝子「いきなりアカペラで歌いだして、すごく格好良かった」
輝子「あっという間に会場のみんなを釘づけにして」
輝子「私も、なんていうか……魂を掴まれた、みたいになって」
千早「なんだか照れ臭いけれど、そんな風に言ってもらえるのはとても嬉しいわね」
輝子「その千早さんが目の前に……あ」
ライラ「どうかしましたですか?」
輝子「千早さんだなんて、馴れ馴れしいよね……?」
千早「これから一緒に仕事をするんですもの、遠慮して欲しくはないかしら」
輝子「お、おぉ……」
ライラ「輝子さん、よかったですねー」
輝子「フヒ……感激だ」
千早「お、大げさじゃないかしら……」
ライラ「ところで輝子さん」
輝子「ん、なに?」
ライラ「輝子さんが見た千早さんの映像、ライラさんも見れますですか?」
輝子「プロデューサーに言えば、見せてもらえると思う……」
ライラ「おー、楽しみです」
千早「(がっかりされることは……ない、とは思うけれど……)」
ライラ「それではそろそろ出発しましょー」
輝子「……で、どうすればいいのかな?」
千早「まあ、目の前に遊歩道があるし、とりあえずここを歩きましょうか」
ライラ「今日はお散歩ですねー」
輝子「……な、なんだかキラキラしてるな」
千早「木漏れ日が小川に映って、とても綺麗ね」
ライラ「ここでのんびりするのはきっと素敵なのですよ」
輝子「ね、ねぇ……」
ライラ「どうかしましたですか?」
輝子「私、場違いじゃないかな……?」
千早「星さん?」
輝子「ボッチだし、ジメジメしてるし、こういう所は似合わないんじゃ」
ライラ「輝子さん」
輝子「は、はい。なんでしょう」
ライラ「そんなことを言ってはダメなのです」
千早「(ライラさん、なんだか迫力が……)」
ライラ「世の中には気づいてもらえない人や、分かってもらえない人がいて」
ライラ「輝子さんはそんな人たちの気持ちが分かるから」
ライラ「だからステージに上がって、声を上げるんだって」
千早「(これが、関さんの言っていたお姉さんモードなのかしら)」
ライラ「その輝子さんが、自分のことを悪く言うのはダメなのです」
輝子「…………うん、ライラさんの言う通りだな」
ライラ「ライラさんは、輝子さんの良い所をいっぱい知ってますです」
ライラ「お友だち思いで、頑張り屋さんで、それに……」
輝子「わ、分かったからもう止めて……恥ずかしくて、と、溶ける……」
千早「ふふっ」
ライラ「本当でございますか?」
輝子「う、うん」
ライラ「もう輝子さんを悪く言いませんですか?」
輝子「言わないから……」
ライラ「えへへー」
千早「(一件落着、かしら)」
ライラ「それでは輝子さん、行きますですよー」
輝子「あ、ちょ、ちょっと……引っ張らないで…………」
ライラ「千早さんも、置いていきまですよー?」
千早「やれやれ……ね」
***************************
千早「星さんって、普段はどんなことをしているの?」
輝子「うん、トモダチの世話……とか」
輝子「あ、トモダチっていうのはキノコのことなんだけど……」
千早「……え?」
輝子「フフ、最近キクラゲ君がトモダチに仲間入りしたんだ」
輝子「事務所に持って行って机の下とかでお世話したりもするんだよ」
千早「(キノコ? 事務所? 机の下? え?)」
輝子「……やっぱり、変だって思うよね」
千早「いえ、そういうわけじゃ……」
輝子「いいんだ。それが普通の反応ってことくらいは分かってるからな」
輝子「…………ああ、でもライラさんは違ったかな」
千早「……ライラさん?」
輝子「うん。ライラさんは最初っから普通に話しかけてくれて」
千早「その光景が目に浮かぶようね」
輝子「思わずキノコの話で一人盛り上がっちゃたんだけど、楽しそうに聞いてくれた……」
輝子「お礼にエリンギ君をプレゼントしたら、とても喜んでくれたよ」
千早「(食材的な意味……じゃないわよね?)」
ライラ「ライラさんがどうかしましたですか?」
千早「ええ。ライラさんがすごいっていう話をね」
輝子「フヒ、その通り」
ライラ「おー……ライラさんは別にすごくはないのですよ」
輝子「本当にそう思ってるのがスゴイよね」
千早「ふふ、まったくだわ」
ライラ「むー、よく分かりませんですよ」
千早「ところでライラさん、その葉っぱは?」
ライラ「そちらのツツジさんからちょうだいしたのです」
輝子「うん、それは何となくわかる」
ライラ「これをこうするとですね……~~~♪」
千早「……綺麗な音」
輝子「草笛ってやつだな」
ライラ「えへへー、駄菓子屋のお婆さんに教えてもらったのですよー」
輝子「私にも出来るかな……?」
ライラ「葉っぱを横にして、真ん中よりちょっと上の方を両手でつまんで」
輝子「……こう?」
ライラ「はいです。それで、上の余ったところを咥えるようにするのです」
輝子「なるほど……こうして……~♪」
輝子「おお、音が出た」
ライラ「千早さんもやりますですか?」
千早「そうね、やってみようかしら」
輝子「フヒ、けっこう楽しいぞ」
千早「えっと、こうやって持って、咥えて…………」
ライラ「…………」
千早「…………」
輝子「……音、出ないな」
千早「ちょ、ちょっと待って。もう一回、もう一回!」
ライラ「あんまり強く吹くと駄目なのですよ」
千早「……そうなの?」
ライラ「はいです。ロウソクの火を消すように、でございます」
千早「分かったわ……今度こそ……」
輝子「(千早さんて、意外と不器用なんだな)」
千早「こうやって……~♪」
ライラ「おー」
輝子「おお」
千早「音、出てたわよね!?」
ライラ「はいですよ」
輝子「うん、ちゃんと聞こえたぞ」
千早「やった、やったわ…………ぁ」
ライラ「えへへー、千早さん可愛らしいですねー」
輝子「(こんな風にストレートに言えるの、スゴイな)」
千早「や、ちがっ……これは、その…………」
輝子「おお、慌てる千早さんも新鮮……だな」
千早「だから、その……もうっ!」
ライラ「おー……」
輝子「フフフ」
***************************
輝子「おお、急に視界が開けた、な」
ライラ「遊歩道、終わりでございますか」
千早「どうやらそのようね」
ライラ「風が気持ちいいですねー」
輝子「フフ、丘の上だから、かな」
ライラ「のんびりお昼寝をしたくなってしまいますですよ」
千早「……まあ、それも悪くはないと思うのだけれど」
輝子「あれ……どうかしたの、千早さん?」
千早「スタッフがね、こんなものを渡してきたのよ」
ライラ「…………森のくまさん?」
千早「ええ、そう書いてあるわね」
輝子「……米袋、だよね?」
ライラ「おー、森のくまさんのお米なのですか」
輝子「フヒ、面白い名前だな」
千早「こんなお米があるなんて、初めて知ったわ」
ライラ「それで、お米はどこにあるのですか?」
千早「ごめんなさい。中身はないみたい」
ライラ「ということは、ご飯が炊けているのですか!?」
千早「ううん、そういうわけでもないようなの」
ライラ「…………残念です」
千早「(くっ、罪悪感がすごいわ)」
輝子「こ、これ……どうするんだ?」
千早「えっと、多分……なのだけれど」
輝子「うん」
千早「これで滑れってことじゃないかな、と」
ライラ「滑るでございますか?」
千早「米袋に座って、ここから下まで」
ライラ「おー、楽しそうでございますねー」
輝子「(あ、よかった。いつものライラさんだ)」
輝子「でも、危なくない……かな?」
ライラ「草もいっぱいですし、きっと大丈夫なのですよ」
千早「まあ、そこな心配いらないんじゃないかしら」
輝子「そうなの?」
千早「ウチのスタッフ、悪ノリは好きだけど本当に危ないことはしないから」
輝子「フフフ……」
ライラ「どうしましたですか?」
輝子「千早さん、スタッフさんを信頼してるんだなって」
千早「べ、別に、そういうわけでは……」
ライラ「違うのですか?」
輝子「違うの?」
千早「…………ああもう」
千早「これまでやってきた仲間だもの。信頼はしてるわ」
ライラ「えへへー」
千早「ほら、スタッフも笑わないの!」
輝子「フフ、仲良いんだな」
ライラ「照れ隠しでございますよー」
千早「(こうなるから言いたくなかったのに)」
輝子「で、どうするの?」
ライラ「何がでございますか?」
輝子「いや、この坂を滑り降りるって話」
千早「……そもそも私は、こんなものが用意されていることに納得いっていないのだけれど」
ライラ「『備えよ常に』だそうでございますよ?」
輝子「うん、準備は大事……」
千早「でもそれって、私たちがここに来るって見越されてたってことでしょ?」
千早「スタッフの思惑通りに動いちゃったっていうのが面白くないというか……」
ライラ「でも、やってみたら楽しいかもしれませんですよ?」
千早「……それはそれで悔しいのよね」
ライラ「そういうものでございますか」
輝子「(千早さん、意外と子供っぽいところがあるんだな)」
千早「まあ、私の話はいいわ」
千早「どうする? 二人とも」
ライラ「ライラさんはやってみたいですねー」
輝子「私も、面白そうだな、とは思う」
千早「じゃあ決まりね」
輝子「千早さんはいいの?」
千早「やってみたら楽しいかもしれない、でしょ?」
ライラ「えへへー」
――――――
――――
――
千早「で、この格好なわけだけど」
輝子「フヒ、完全装備だな」
千早「着替えはともかく、プロテクターにヘルメットまで……」
ライラ「備えよ常に、でございますねー」
千早「(その能力をもっと別の方向に活かせばいいのに)」
輝子「だ、誰から行くの?」
ライラ「はいです。ライラさん行きますですよ」
千早「気を付けてね」
輝子「が、頑張って……」
ライラ「おー、ありがとうございますです」
ライラ「それでは、行ってきますですよー」
千早「……行ったわね」
輝子「……躊躇しなかったな」
ライラ「おーーっ!」
千早「……結構速くない?」
輝子「……うん、そうだね」
ライラ「おおーーーーーーーっ!!」
千早「あっという間に下についたわね」
輝子「距離はそれなりにあったと思うんだけどね」
――これ、楽しいですよーー!
千早「あ、テンション上がってる」
輝子「フヒ、ちょっと珍しいかも」
――千早さーん、これ、すごく楽しいですーーっ!
輝子「千早さん、ご指名みたいだよ?」
千早「え? 次、私なの?」
輝子「大丈夫、楽しいみたいだから」
千早「……ふう。わかったわ」
千早「こうしてみると、結構急な坂ね」
輝子「……止めておく?」
千早「……ライラさんをがっかりさせたくないわ」
輝子「フフフ」
千早「それじゃ……行くわね」
輝子「いってらっしゃい」
千早「よっ、と」
輝子「おお」
千早「……やっぱり、結構……速…………っ!」
輝子「だ、大丈夫かな……?」
千早「ちょ……速い……っていうか恐っ! きゃっ!!」
輝子「……あっ、コケた……」
――千早さん、大丈夫でございますかー!?
――え、ええ……プロテクターのお陰で、なんとか……
輝子「……よかった、大丈夫そうだ」
――ごめんなさい、心配してくれてありがとう
――おー、草まみれでございますねー
輝子「千早さーんっ」
――輝子さーん、千早さんは大丈夫でございますよー
輝子「よかった……」
――怖がらずに思いっきりやったほうがいいわ、これ!
輝子「フヒッ、や、やるのは決まってるんだな……」
――どーんと行けば楽しいのですよー
――気を付けてね、星さん
輝子「よし、じゃあ……行くか」
輝子「お、おお、なかなか速……でも楽しい……かも」
――いい感じでございますねー
――あれなら大丈夫そうね
輝子「フ、フフフ……変な笑いが…………って、えっ?」
――跳んだわね
――大ジャンプでございますねー
輝子「フ、フヒ……フハハハ、ヒャーーッハーーーッ!!!!!!」
――おー……
――あれ? このシャウト、どこかで……
輝子「……ごめんなさい」
ライラ「ほえ? なんで謝るのですか?」
輝子「いや、思わずヒャッハーしちゃったから……」
千早「(あのシャウト……星輝子さん……え? 本当に?)」
ライラ「そのくらいなんの問題もございませんですよ」
輝子「そ、そうなのか」
千早「…………あの」
輝子「うん?」
千早「こんなことをいまさら聞くのはどうかと思うのだけれど……」
輝子「どうしたの?」
千早「星さんって、あの『毒茸伝説』の?」
輝子「ええと、うん、そうだけど」
千早「ご、ごめんなさい!」
輝子「へ?」
ライラ「千早さんどうしたのですか?」
千早「名前も顔も知らなかったわけじゃないのに、ここまで気付かないなんて……」
輝子「……ああ、ヒャッハーしちゃったから、かな」
千早「それでも、私は気付かなきゃいけなかったのに!」
ライラ「何かあるのでございますか?」
千早「映像で、ではあるのだけど、星さんのステージを見たことがあるのよ」
千早「……言葉では言い表せない衝撃を受けたわ」
輝子「まあ、アイドルらしくはない……よね」
ライラ「ライラさんは好きでございますよ?」
輝子「フフ、ありがとう」
千早「私、どこかで『アイドルはこうあるべき』みたいな思い込みに囚われていたみたいで」
千早「それを、星さんの歌が打ち砕いてくれたの」
輝子「そんな大げさな……」
千早「いいえ!」
輝子「フヒッ!?」
千早「星さんは、まったく新しい可能性を見せてくれたのよ」
ライラ「おー……」
千早「だから、会ってお礼を言いたいって思っていたの。それなのに……」
千早「ごめんなさい。そして、ありがとう」
輝子「ううう……なんか背中がムズムズする……」
ライラ「えへへー」
***************************
ライラ「というわけでお時間のようですよ」
千早「…………」
輝子「だ、大丈夫?」
ライラ「千早さんは反省タイムのようでございますねー」
輝子「反省タイム?」
ライラ「千早さんは時々、周りが見えなくなることがあるのですよ」
輝子「ああ、そんな感じだったね」
ライラ「そのあと我に返ると、こんな感じになってしまうのです」
輝子「なるほど……」
千早「………………あの」
ライラ「おや、反省タイムは終わりですか?」
千早「……そうやって冷静に説明されると、とてつもなく恥ずかしいのだけれど」
輝子「フフ、じゃあおあいこ、だな」
千早「……ふふ、そうね」
ライラ「めでたしめでたし、でございますねー」
千早「(狙ってやってるわけじゃないのよね?)」
ライラ「輝子さん、どうでしたか?」
輝子「うん、色々あったけど、楽しかった」
ライラ「おー、それはよかったのです」
千早「仕事以外でも、色んな話をしてみたいわね」
輝子「おお、プライベートで千早さんと……リア充の香りがするな」
ライラ「ライラさんもー」
千早「ええ、もちろん」
輝子「フフフ」
ライラ「それでは予定は未定、今日は星輝子さんをゲストにお送りいたしましたですよー」
千早「……言わずもがなですが、次回は未定です」
輝子「ホントに?」
ライラ「今年中にあるといいですねー」
千早「今日だって、前回から半年以上空いたものね」
輝子「す、すごい番組だね」
ライラ「それでは皆さま、ご機嫌ようですよー」
千早「……本当に大丈夫かしら」
***************************
【収録後・CGプロ】
ライラ「ただ今戻りましたですよー」
茜「ライラちゃんお帰りなさい!」
ライラ「おー、茜さん。お疲れ様でございますよ」
茜「お仕事はどうでしたか?」
ライラ「えへへー、とても楽しかったのです」
茜「おお、それは何よりですね!!」
ライラ「ところで茜さん、お腹は空いていますですか?」
茜「はいっ! 何しろレッスンから帰ってきたばかりですので!!」
ライラ「それはちょうど良かったのです」
茜「どうかしたんですか?」
ライラ「こちら、お土産でございますよー」
茜「おぉ、おにぎりじゃないですか!」
茜「こんなにたくさん、どうしたんですか?」
ライラ「番組のスタッフさんがいっぱいお米を炊いて、握ってくれたのです」
ライラ「ですが、ライラさんたちでは食べきれなかったでございます」
茜「では、その余ったものを貰ってきたと?」
ライラ「その通りなのです」
茜「なるほど」
ライラ「森のくまさんのおにぎり、とても美味しいのですよ」
茜「……スタッフの方が握ったのでは?」
ライラ「あー、森のくまさんという名前のお米なのだそうです」
茜「なんと! そんな名前のお米があるんですか!?」
ライラ「具は入っていませんですが、とても美味しかったでございます」
茜「それは楽しみです!!」
ライラ「それではさっそく……」
茜「あっ! お茶を淹れてきますので、ちょっとだけ待っていてください」
ライラ「おー、ありがとうございますですよ」
茜「なんの、おにぎりのお礼なので!」
ライラ「では、ライラさんはお手拭きを準備しますですよ」
茜「ありがとうございます」
ライラ「いえいえなのです」
茜「…………それでは改めて!」
ライラ「いただきますですねー」
茜「いただきますっ!!」
ライラ「……茜さん、どうでございますか?」
茜「これは!? とても美味しいです!!」
ライラ「おー、それは良かったのです」
茜「モチモチした食感とお米の甘さがグッときますね!」
茜「塩加減も丁度いいので、より甘さが引き立っています!!」
ライラ「気に入っていただけたようで何よりなのですよー」
茜「これなら何個でもいけますっ!」
ライラ「たくさんありますので、どんどんどうぞですよ」
茜「はいっ、ありがとうございます!!」
ライラ「茜さんが淹れてくださったお茶も美味しいですねー」
茜「ふふ、お米とお茶の相性は完璧ですからね!」
ライラ「ですが、なぜ温かいお茶なのですか?」
茜「暑い時は温かいものを飲むと体に良いんですよ」
ライラ「おー、それはいいことを聞きましたです」
茜「おにぎり、もう一ついいですか?」
ライラ「はい、どうぞですよ」
茜「ありがとうございます!」
ライラ「食べる茜さんを見ていると、ライラさんまで幸せな気持ちでございます」
茜「はいっ、美味しいですから!!」
ライラ「二人でおにぎり、幸せ二倍ですねー」
<御仕舞>
毎日暑かったり台風が通り過ぎたりしてますが今年初です
……お楽しみいただけましたなら、幸いです
ゲストって誰かと思ったらきのこでしたか
これもまたいい組み合わせだね
0 件のコメント :
コメントを投稿