律子「アナタのお悩み相談室!」まゆ「Q&A RADIOですよぉ」
律子「皆さんどうもこんばんわ。『Q&A RADIO』の時間ですよ!」
律子「そして出会いはいつも突然に、メインパーソナリティの秋月律子と」
まゆ「こんばんわ。アシスタントの佐久間まゆです♪」
律子「最近は寒さもめっきり感じなくなって、日中もポカポカ暖かい」
まゆ「ですね。春到来って感じです」
律子「むしろ場所によってはもう暑い!」
まゆ「夜がむしむしと寝苦しい……なんて人もいらっしゃるかもしれません」
律子「でもでも油断しちゃいけないぞ~? 暑いからってお腹を出して寝てたりしたら……」
まゆ「寝てたら……どうなるんです?」
律子「ズバリ! 夏風邪の前に春風邪なんか引いちゃっても~大変!」
まゆ「季節の変わり目は引きやすいって言いますよね」
律子「そーなの、季節の変わり目は……ってちょっと!」
まゆ「はい?」
律子「……そのね、まゆちゃん? 春風邪。はるかぜ、春の……風」
律子「これが本当の春一番! ……なんちゃって」
まゆ「それでは、番組スタートです♪」
律子「くあぁー……! やってしまったぁ……!」
『Q&A RADIO』
読まなくても問題ない、遥か昔の前回放送分
律子「入れたてのコーヒーを用意して」 まゆ「今夜も、Q&A RADIOですよぉ」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1455880013/l50
律子「――オホン!」
律子「えー、それでは気を取り直しまして」
まゆ「立ち直るのが凄く早い」
律子「今夜のテーマは『意外性』!」
まゆ「意外性!」
律子「あら意外~?」
まゆ「また洒落ですか?」
律子「意味はまぁ……『独創的』とか『斬新』とかね」
まゆ「流されました」
律子「その他にも『型破り』や『思いがけない』なんて意味もあるわ」
まゆ「……先ほどの律子さんが言った冗談も、ある意味正しい意外性?」
律子「あれは単に滑っただけ……と、関係の無い話はサッサと切り上げることにして」
まゆ「しょぼん」
律子「まゆちゃんは意外性についてのエピソード、何かあったりするのかな?」
まゆ「私ですか? ……そう言えば、最近こんな話がありまして」
律子「おっ、何かな何かな?」
まゆ「私、律子さんが出演してる刑事物にゲストで呼ばれたじゃないですか」
律子「それってもしかして今やってる……最果てのラストトリガーのこと?」※1
まゆ「ああ、はい。それですそれです」
※1
ご存知! ハチャメチャポリスアクション映画「激動! アイドル警察24時」のスピンオフとして作られた、
秋月律子が主演する刑事ドラマシリーズ。
まゆ「あの時私が演じた役で、癇癪を起して包丁を振り回すシーンが……えいっ!」
律子「わわっ!? ちょっと危ない!」
まゆ「す、すみません……えっと、こう、アドリブで包丁を振り回すシーンがあって」
律子「今度は動きが遅すぎて、謎の舞踊みたいになってるわよ」
まゆ「それで、監督さんに言われたんです」
律子「あの監督ね。髭もじゃの」
まゆ「『まゆちゃんは怒ると相手に包丁を突き立てるようなイメージだったけど違うんだね。意外だ』って」
律子「う、うん?」
まゆ「分かりませんか? ですからこう、腰のあたりでグッと構えて……それっ!」
マイク『ガンッ!!』
律子「お、おおぅ……」
まゆ「~~っ!!?」
律子「だ、大丈夫? 今ものっすごい勢いでテーブルに肘ぶつけたけど……」
まゆ「だ、だいひょうぶへふ……」
律子「あー……と、とにかくですね! ドラマの中でまゆちゃんは、どんな意外性のある演技をしたか?
私も出ている『最果てのラストトリガー』はBBSで、毎週水曜夜九時放送!」
律子「興味の沸いた方は是非ぜひチェックしてみてくださいね~……それでは一旦、CM♪」
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――
トキドキ fruity na baby
キマグレ fruity na baby
『出会いはまさにイネビタブル!』
『超絶プリティな茜ちゃんと~?』
『稀代のアーティストであるこのロコが!』
『『アナタに贈るfruity love!』』
『お気に入りのヘッドホンでリッスン、アディクティッドになってください!』
『その他名曲も目白押し! LIVE THE@TER DREAMERS 05は只今絶賛はーつばっいちゅう!』
ドヤドヤドヤドヤ..ドヤッドヤッ♪
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――――
律子「考えてみればこの二人も、ある意味『意外性』の塊かも」
まゆ「だけど歌ってる曲は凄く王道で」
律子「ギャップが意外性を生む好例よね。ではでは本日の相談に行きましょうか」
まゆ「本日取り上げる相談は、ラジオネーム『真面目に不真面目』さんから頂きました」
律子「待って」
まゆ「どうしました?」
律子「……今、ラジオネームって言ったわよね」
まゆ「はい。ラジオネーム『真面目に不真面目』さん」
律子「おかしくない? 確か、前まではペンネームで統一してたハズなのに」
まゆ「あぁ……言われてみれば、そうですねぇ」
律子「でしょ?」
まゆ「以前聞いた話だと、律子さんの『Q&A』の歌詞に倣ってるんだとか」
律子「そうそう、だからペンネーム」
まゆ「でも、今日の台本にはラジオネームって」
律子「あ、ホントだ」
まゆ「もしかすると、スタッフさんの用意した意外性かも」
律子「だったら尚更性質が悪い! こんなくだらないネタの為に変えたって?」
まゆ「くだりませんか」
律子「くだらいでか! なら私もMCにしなさいよMCに!」
律子「ホントにもう! なんて一貫性の無いスタッフだ」
まゆ「一貫性が無いのはいっかんぜ……なんて♪」
律子「後で脚本家には説教。決定」
まゆ「……まゆは既にダメ出しをもらった気分です」
『Q&A RADIO』
律子「それでは相談の続きをどうぞ」
まゆ「『律子さんまゆさんこんばんわ』」
律子「はーい。こんばんわー」
まゆ「『私はよく、人のイタズラを手伝うのですが――』」
律子「おっと? 早くも募る不安感」
まゆ「『最近では仕掛けられる人たちも慣れてしまい、飲み物にお酢を入れるとか、突然背後から脅かすとか、そういうイタズラじゃリアクションすらしてもらえなくなってしまったんです』」
律子「あー……パターンによるマンネリ化ね」
まゆ「『何か皆をアッと言わせるような、意外性のあるイタズラってないでしょうか? できれば人に迷惑をかけないような、優しいイタズラを教えてください!』……とまぁ」
まゆ「凄いですね。イタズラのアイディアの相談です」
律子「えぇーっと……まず一言、最初に言わせてちょうだい」
まゆ「はい」
律子「この番組は亜美真美がやっている『イタズラ実験室』じゃあな~いっ!!」
律子「後はアレ、イタズラって多かれ少なかれ迷惑だから! 迷惑をかけたくないならイタズラしない!」
まゆ「真っ向からの正論ですねぇ」
律子「おまけに優しいイタズラを教えてって言われても……イタズラに優しいとか優しくないとか存在するの?」
まゆ「恋のイタズラとか、優しそうじゃないですか?」
律子「いや、まぁ、その返しはどうかと思うけど……」
律子「それにほら、私たちイタズラの専門家ってワケじゃないし」
まゆ「どちらかと言えばイタズラに掛けられる方でしょうか?」
律子「もしくは企画を立てる側か」
まゆ「だけど、胸がドキドキするようなイタズラなら……まゆだってしてみたいな」
律子「おーいまゆちゃん。帰って来ーい」
律子「とはいえ答えますけどね。じゃないとこの番組の趣旨に関わる」
まゆ「流石は律子さん。どんな相談も投げ出さない、その前向きな姿勢が素敵です♪」
律子「まぁ一応? 私この番組の責任者だから?」
まゆ「立派です♪ 尊敬です♪」
律子「じゃあまゆちゃん、私の代わりに言ってやんなさい」
まゆ「えぇっ!?」
律子「私はほら、ちょっと考える時間が必要だから。場を持たせるのもアシスタントのお仕事お仕事!」
まゆ「そ、そんな無茶振り……うぅ、実際に考えると難しい……」
律子「只今まゆちゃんが、可愛らしく悩んでおりま~す」
まゆ「……人が座る直前に、椅子を後ろに下げるなんてどうでしょう?」
律子「あー、分かる分かる。よくやるヤツだ」
まゆ「よくやるって……律子さんがですか?」
律子「正確にはやられてる姿を見る方ね。職場の同僚がしょっちゅう引っかかってるわ」
まゆ「ああ、もしかしてあの誘惑に弱い」
律子「そっ、例のマル貧……で、他にも思いつくかしら?」
まゆ「他には、そうですねぇ……ロッカーを手紙で一杯にするとか、車の後部座席に潜んでおいて、突然現れるサプライズ」
律子「えっ?」
まゆ「後は相手の動向を逐一把握するんです。この前の休日何してたとか、いついつに何処で誰と会ってたとか……」
まゆ「そういった情報を会話の中でさり気なく伝えると、いつもビックリしてくれますよぉ♪」
律子「え、笑顔で提案してるけど……それってイタズラじゃない気がする」
まゆ「ダメですかぁ? ……意外性、狙ったのに」
律子「意外性よりも犯罪臭が……というか、まゆちゃんのイタズラ観は一体全体どーなってるの? 私はそこが心配だわ」
『Q&A RADIO』
まゆ「それでは回答変わって律子さん。律子さんはどんな具体案を出してくれますか?」
律子「えぇー……もう私の番?」
まゆ「もちろんです! それに何と言っても律子さんですから。当然私なんかより、良いアイディアがありますよね?」
律子「この子はまた……無駄にハードルなんか上げちゃって」
まゆ「それがアシスタントのお仕事です♪」
律子「誇らしげなところが可愛いなぁもう! ……とはいえ意外性があって、なおかつ人に迷惑をかけない優しいイタズラか……」
まゆ「頑張ってください律子さん。私の信頼を取り戻すチャンスですよぉ」
律子「アンタ、結構根に持つ子よね」
まゆ「そこは几帳面と言ってください」
律子「あ~……それじゃあこんなイタズラはどうかしら?」
まゆ「聞きましょう」
律子「まず重々しい雰囲気で会いに行って、相手に用を訊かれたら自分の頬を自分で叩く!」
まゆ「はい?」
律子「それから相手の瞳をジッと見て『至らない自分が悪かった』って頭を下げて」
まゆ「え、えぇ?」
律子「それからそれから……正座! 唐突に地面に正座して『この次は上手く答えますから!』と叫ぶのよ!」
まゆ「そっ、そんなのただの変な人です! というか律子さん、どさくさに紛れてギブアップ宣言してませんか?」
律子「うぅ~……だってパッと思いつかないもん。難しすぎる、質問が」
まゆ「さっき言ってた責任感の欠片も無い……」
律子「『至らない自分が悪かった!』」
まゆ「開き直ったってダメですよぉ!」
『Q&A RADIO』
律子「それでは最後のコーナー。今日のまとめに行っちゃいましょう!」
まゆ「こ、この流れでまとめるんですか!? ……律子さんってばなんて強引」
律子「はいはいはいはい聞こえなーい」
律子「えー、本日の回答をまとめると……『古典に帰って落とし穴』ってことになりました!」
まゆ「初耳ですねぇ……」
律子「あのね、意外性の為に奇をてらってみる……そのチャレンジ精神は評価したい」
律子「評価したいけど時には一歩引いてみて、自分の立ち位置を確認するのも大事よね。
一見古典的な落とし穴なんてイタズラも、しっかりと準備すれば今でも通じる王道選手!」
まゆ「それはまぁ、引っかかれば絶対にビックリすると思いますけど」
律子「なので、ここはあえての落とし穴。『まさか今さら落とし穴!?』なんて意外性も含んでるし、地面の中は優しい土の匂いで一杯よ♪」
まゆ「優しいイタズラって、そういう意味じゃないと思いますが」
律子「じゃあ聞くけど、まゆちゃんにはこれ以上の案があるの?」
まゆ「え、えぇ!? まゆには、まゆは……コホン!」
まゆ「私は律子さんのアイディアが、真面目に不真面目さんの参考になったと心の底から思ってますよぉ♪」
律子「……逃げたな」
『Q&A RADIO』
まゆ「この番組では引き続き、テーマに沿った皆さんからのお悩みを募集しております」
まゆ「お悩みをお持ちの方からの相談は、葉書やメールで受け付けてますので……詳しくは番組HPよりご確認下さい」
律子「――さて、そろそろお別れの時間がやってまいりました」
律子「『Q&A RADIO』、今夜もお相手はわたくし秋月律子と」
まゆ「アシスタントの佐久間まゆでお送りいたしました」
まゆ「それでは皆さんお休みなさい……良い夢が見れますように♪」
律子「ではまた次回の放送でお会いしましょう。合言葉は――」
「「Q&A――」」
――後日 某所
麗奈「……あのね由愛」
由愛「うん」
麗奈「アンタがアタシの下僕になって、イタズラを手伝ってくれるのは嬉しいの」
由愛「ほ、本当? 私、麗奈さんの役にちゃんと立ててますか?」
麗奈「ええ、まぁ、立ってる。立ってるわ」
由愛「え、えへ……嬉しいな」
麗奈「でもね? でもよ? ……どうしてアタシを落とし穴なんかに落としたワケ?」
由愛「それは……麗奈さんが教えてくれた通りに。イタズラを人に仕掛ける前に、まずは自分でかかってみる」
麗奈「なるほど。確かにイタズラ相手が怪我しないよう、威力確認は重要だって教えたわ」
由愛「だからほら、私も服が泥だらけ……先に一度、落ちました」
麗奈「うんうん実に下僕的。殊勝な心掛けね、褒めたげる」
由愛「やった♪」
麗奈「だけど! 自分が落ちたならアタシまで落とす必要は無いハズよね!?」
由愛「それは……麗奈さんにも落ち心地を確かめてもらいたくて」
麗奈「要らないわよそんな気遣いは! ……ほらっ、いつまでも見下ろしてないでさっさとここから出しなさい!」
麗奈「大体下にクッションが敷いてあるにしても、この穴ちょっと深すぎるわ! それからその、アンタの隣!」
由愛「隣?」
麗奈「スコップ持って突っ立ってる、ソイツは一体何者なのよー!?」
おわり
個人的には好きな二人組なんですが、間が空いたのは単にネタが無かっただけ。後は台本形式が難しい。
覚えてた方もそうでない方も、楽しんで頂けたなら幸いです。
お読みいただき、ありがとうございました。
ついでに前回のも見てきました、次があったらまた読みます、最後のはゆの付くひとかしら?
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