声優一緒って気付いたら書きたくなったので。
初投稿なので、いろいろミスるかも。
P「そうそう。誠教学園って俺の母校にな、そういう幽霊がいるんだよって話。…ユタって?」
貴音「何故唐突にそのような怪談めいたお話を…」
P「いやさ、営業先のディレクターさんが俺の母校の先輩だったらしくってさ、ついつい話し込でたらその話が出てちゃってさ」
貴音「何故その怪談を私達に?」
P「なんか面白い話があったらみんなに教えてあげたいじゃん?」
貴音「私は知りたくあr…」
P「で、たまたま事務所に帰ったらお前らがいたってだけで特に誰に喋ろうってのはないんだけどな?」
貴音「むぅ…」
響「ヘェ~、どこにでもそんな学校の怪談みたいなのってあるんだな。その幽霊ってどんなことするんだ?」
貴音「…」プルプル
響「うわぁ、なんかそれっぽいぞ…」
P「そいつがな?こう言うんだよ。
ねぇ知ってる?旧校舎のどこかにね 古い大きな鏡があるの
その鏡の前では何が起こっても絶対に振り返ってはいけない
もし振り返ってしまったら
旧校舎の幽霊に引きずり込まれ 鏡の中を永遠に彷徨うことに………」
P「…?貴音。お前さん、なんかちびっと震えてないか?」
貴音「少々肌寒いような気がするので」プルプル
P「そうかぁ?暖房ガンガンきいとるけどなー」
貴音「そういう仕様です」プルプル
P「そうかぁ」
響「なんだ。良くある怪談話だな」
響「えっと、その『夕子さん』って人は…」
P「んあー。旧校舎の幽霊の事だよ」
貴音「ぴゃぃい!」
P「どうした貴音?」
貴音「いえ、小鳥嬢の真似をば」
P「そうかぁ」
P「まぁ、あくまで怪談だからな。俺がそこの生徒だった当時も、大して不思議な事は起こらんかったし、旧校舎に入って誰かが失踪したって話も無かったからな。結局、卒業する頃には話のネタとして楽しむようになったかなぁ?」
貴音「フフッ。所詮は童の作り話という事ですか」シジョッ
響「なんだかそれ聞いて拍子抜けしたぞ」
P「まぁそんなもんだよ、怪談ってのはさ。そうあやぁ、怪談で思い出したんだけどさ、3321071(ミミニイレナイ)って電話番号を知っているか?名古屋圏に伝わる有名な話なんだけどな…
貴音「!?」(面妖顔)
P「ただいま戻りましたぁ!」
響「あっプロデューサー!おかえり!」
貴音「おかえりなさいまし、ぷろでゅーさー」
P「おぉ!お前らいたかぁ!聞いて喜べ!面白い仕事入ったぞ!」
響「んん?面白い?響チャレンジみたいなのは生っすかだけで勘弁だぞ?」
P「ハッハッハ!そんな感じの体育会系的なお仕事はいおりんに丸投げしてきたから安心して良いぞ」
響 貴音(不憫な…)
P「ところでなんだが、俺の母校にな、旧校舎の幽霊って…」
響「それはこないだ聞いたばっかりだぞ。プロデューサー」
P「んー?そうだったか?あーそうだったか。俺の母校のな。夕子さんのお話」
貴音「その怪談は、あなた様から実際には何も無かったと聞きましたが、もしや…」
貴音「 」はやー
響「何それ!面白そうだぞ!」
P「いやー、こないだ話したディレクターさんからさ、765さんにしかできない仕事あるけど~って来てさ、フェアリーで是非~ってお願いされちゃってさぁ。765さん限定だぜ?特番からのご指名だぜ?ペンキを塗ったのでないぜ?俺の営業力、チョゲラ凄くね?」
響「あはは。何言ってるか意味わかんないけど、プロデューサーの母校で仕事っていうのいいな!」
貴音「」ハヤー
P「美希はあずささんと実写版コブラの撮影があるもんで、フェアリーつってもお前らだけになるけどなぁ。まぁ、これだけは仕方がない」
響「美希はこれないのかー。残念だけど、貴音となら大丈夫だぞ」
貴音「もし、あなた様」
P「なに?言っとくけど、美希と同じ仕事行く!とか言い出しても遅いからね。もうヒロインの枠ないから」
貴音「これからぷろでゅーさーを、妖怪 腐れ外道と呼ぶ事にします」
小此木「そうなんですよ新谷さん!この学園を、今をときめくアイドル達が、旧校舎の幽霊の真相に迫る!!って特番を作るそうです!」ズィィ
貞一「へ、ヘェ~。面白そうな番組だね」
小此木「そうなんです!!これは怪異調査部として撮影スタッフのお手伝いをする必要があるのではないかと!」ズバッ
霧江「ふーん。有象無象の学校の中からこんなところの幽霊を特番に組むなんて変なこと考えるやつもいたもんだな。というかどこで知ったんだ?夕子の噂なんて」
小此木「なんでも、番組ディレクターの方がこの学園のOBだそうですよ」
貞一「そうなんだ。アイドルってどんな人がくるんだろう?」
小此木「それが聞いてください新谷さん!あの有名な765プロの看板ユニット フェアリーが来るそうなのです!」
貞一「765プロか。最近よく見ますね」
霧江「ふぇありぃ?ふわふわしてる名前だな。番組の仕込みでワーキャー言いそうな感じだ。で?いつ頃撮影するんだ?その特番とやらは」
小此木「夏の特番に間に合うように撮影するので…そろそろだとは思います。まだ詳しい日程は決まってないそうなので」
貞一「でも学校で撮影だなんて、生徒が邪魔なんじゃないかな?」
霧江「そこは休日に撮影するんじゃないか?そうでなきゃテレビの方が生徒達の邪魔になるじゃないか」
貞一「それはそうですね。平日にやろうとしても学校が許可しないかな?」
霧江「ま、平日だろうがなんだろうが、どのみち私達は近づく事もさせてもらえないだろうし、関け…「でも私!もし撮影スタッフの方々が来た時にお手伝い出来るよう、更に力を入れて怪奇集めに行って参ります!!では!」
ガガッピシャリ
霧江「…ふん」
貞一「ふぅ。なんだか大変なことになりそうだな」
???「あら、テレビなんて面白そうじゃない貞一くん♪」ダキツキ
貞一「あわわ…ゆ、夕子さん!」
夕子「私と貞一くんのラブラブシーン撮ってもらおうよ!」むにょん
貞一「(あぁ!胸がぁぁぁッ!)ら、ラブラブシーンてぇえ!そんなの恥ずかしいですよ!!」
夕子「良いじゃない、見られても減るものじゃないでしょ?」
貞一「そ、そんなの…へ、減りませんけど!そもそも、夕子さんの姿ってテレビに映るんですか?」
夕子「あら。写真には写らなかったけど、テレビになら映るかもしれないじゃない」
貞一「それは可能性がないわけじゃありませんけど…」
夕子「うふふ。楽しみね、貞一くん♪」
期待
夕子「それはカメラが来てから考えまーす。貞一くん、遊びに行こ!」グイ
貞一「わわわ、ゆ、夕子さん!遊びにって何処へ行くんですか!?」
夕子「あのね、誰もいないある階段からへんな足音が聞こえるんだって。見にいこうよ!」
貞一「それって夕子さんの足音なんじゃ…あああぁ」
ガラガラ…ピシャン
霧江「ったく…」
霧江(それにしても、おばあちゃんからは何も聞いてないけど…本当にアイドルなんて来るのか?)
P「貴音が恐がりというのは分かってはいたがまさかここまでとは…」
貴音「わ、わひゃくしはこわいのではありません!こういったものは興味本位で首を突っ込むと災いが自身に降りかかると相場が決まっておるのです!!だから私は近づきたくないのでごじゃいます!」グズッズビビッ
響「普通はそれを恐いって言うんだぞ。貴音」ヤレヤレ
P「んー。まぁ、わからんでもないけどな。未知なものは恐ろしい、ないし興味をひかれるのどっちかだもんな。まぁいいや。とりあえずミーティングするぞ~」
貴音「はやぁぁ…!」クビフリフリ
P「はぁ。ここまでビビリだと深刻だなぁ。いいか貴音よく聞け。響もだ。ちょっと聞いてほしい」
響「なんだ?珍しく真剣だぞ」
P「うん。まぁ、そんな日もあるさ。さてと、貴音を安心させる為じゃあないが、言っておくと、今回の撮影は、出演者を怖がらせる為に撮るものではないんだ」
響「え?自分たちが怖がってるの撮るんじゃないのか?」
P「そそ。だから貴音、大丈夫だ。安心しろ」
貴音「こ、こわくないのですか?」ぐしゅぐしゅ
P「ああ!今回はオカルトじゃあなくて、ミステリーとか学問系の番組だよ」
貴音「ぐしゅ…みすてりぃとは…?」
貴音「ひぅっ。興味深いとはどういった意味でしょうか?」
P「お前らは、都市伝説とか学校の怪談とは。具体的にどういったものか分かるか?というか誰から聞いた?」
響「んー?現代風の恐い話かってところか?誰からって言われても気づいたら知ってたしなぁ。聞いたっていっても誰から教えてもらったとかじゃなくて気づいたら知ってたって感じだしな。友達の友達?うーん…なんかモヤモヤするぞ」
P「ああ。そういう認識で合ってると思うぞ。流石完璧だな」ナデナデ
響「えへへ。やめてくれよプロデューサー/// 」ナデラレナデラレ
P「まぁ、都市伝説とか怪談ってのはどこで生まれたのかわからないというものが多い。友達の友達って誰だよ?的な感じだ。それに加えて、中身が大雑把すぎたり、オチが無かったりと単なる恐がらせを意図したものがあるな。まぁ、そういったのは地域や時代によって話にさらなる恐怖を盛り込んだり、尾ひれを付けてオチを作ったりするパターンばかりなんだけどな」
貴音「そ、それと件のゆうれいとどのような関係があるのでしょうか?」
P「旧校舎の幽霊というものは何か?」
響「え?単なる学校の怪談話の1つなんじゃないのか?」
P「そうだ。でも普通の怪談とはちょっと違う。普通、学校の怪談というと、基本的に特定の場所で特定の怪物・怪奇が出てくるって話なんだけどさ。来週行く学園に限って言えばちょっと普通の都市伝説的な怪談とは違うんだ」
貴音「それはどういった意味でしょうか?」
響「プロデューサーの母校は花子さんとか、普通(?)の怪談は話題にならなかったのか?」
貴音「それは…少々不思議…なのでしょうか?霊的なものを不思議というのは当たり前だとは思いますが」
P「全部がぜんぶ夕子さんが関係してたって事はなかったと思ったけど…そうだなぁ。今思い返してみると、夕子さん単体でなんでもかんでも呪いまくる芸達者すぎる幽霊ってのは疑問点わんさかだなぁ」
響「そう言われるとそうかな?トイレの花子さんが理科室でエリーゼのためにを弾いてたらおかしいもんね」
P「そう!それ!変だよな。地域限定の怪談にしては話が固まりすぎてる。そこで、俺はある1つの可能性に気づいた」
P「夕子さんという存在は、自然発生的に作られた単なる恐がらせの都市伝説などというものではなく、誰かが意図的に作り出した都市伝説風の怪談なのではないのかとな」
P「ああ。だが、今回のは都市伝説というよりは、口伝に近いものがあるんだ」
響「口伝?おばあの昔話みたいなやつか?」
P「そそ。それそれ。昔から伝わる怪談・口伝その他もろもろは、時にタブー的な役割を持つものも数多く存在する」
P「これこれをやってはいけない。ここに近づいてはいけない。ある特定の物語は、よくよく聞いてみるとタブー的な色合いが強いんだ」
P「タブーとは、危険だから止めておけという聞き手の守護を意味する事もある。学校の怪談なんかはよくわかりやすいよな。暗くなる前にはよ帰れという事だ。後はもう1つ。隠された意味合いを持つものもある」
貴音「それはいったいどのようなものでしょう?」
P「それはだな、不都合な真実を隠すためにあるものだ」
貴音「不都合な真実…そういえばそんなような本を以前読んだ記憶が」
響「二酸化炭素は多分、環境破壊と何も関係ないと思うぞ」
P「おーい、聞いてくれよぉ。んで、まぁ、お前らも、よく見たことあるかもしれないが、推理モノで、口伝を強く守る村について調べてみると、タブーを犯したらその村にとって不都合な真実がバレる、もしくは起こることが分かった。みたいなやつだ」
P「あ、そう?まぁ、それはいいや。で、まぁ、旧校舎の幽霊という話もタブー的な色合いを感じさせる話だ。夕子さんという恐怖の存在を大きくさせ、タブーから遠ざけようとする意思が隠れているようにも思えてくるんだ」
P「旧校舎のどこかにある大きな鏡を見たら振り返ってはいけない。これはその鏡に映されたものか、もしくは鏡自体に何か話し手…というか作り手にとって不都合な真実が隠されている可能性がある」
貴音「鏡…ですか?言われてみると確かにそうでしょうか。まじっくみらぁなるものを見て思いましたが、鏡の後ろに何かを隠すというのは存外わからないもの。もしやその可能性も…」
P「なきにしもあらずだなぁ」
P「夕子という人物が過去に実在して、その人物に関わるものが隠されている。もしくは、夕子さんという虚構を作り上げて何かから遠ざけようとしているのか…」
貴音「夕子なる人物を調べ上げ、学園の真相を解明できれば…」
P「番組は大成功間違いなし!まぁ、相手方のディレクターもただの怖い怖い番組は飽きてきたしという事で、ちょっと方向転換がしたいらしいってのもあってな。こういう民俗学的な番組も人気あるんだぜ?俺は好きだ」
響「それ絶対プロデューサーが推したんだろ」
P「サァ?ドーデショー?で、どうだ貴音?少しやる気出てきた感じはしないかな?」
貴音「俄然出てきました。存在しないものを怖がるのではなく、学術的な観点でモノを見るという事ですね?」
P「いや、存在しないとは言っていないぞぉ。俺の推測が間違ってて、実際に旧校舎の幽霊はいるかもしれない。それがまた面白いよな」
貴音「この腐れ外道め」ぼそっ…
貴音「ここが件の学園ですか」
響「ゴチャゴチャしてるけど、キレーなとこだな」
貴音「そうですね」
貴音「…」
響「…」
響「貴音…入らないのか?」
貴音「はっ…!入ります!入りますよ!」
響「ミーティング以来少しずつ夕子さんについて調べてたけど、結局分からなかったな」
貴音「とどのつまり、この地方限定の怪談なので文献などもほとんどありませんでしたし、実地調査にしようと意気込んだわけですが…大丈夫でしょうか?」
響「スタッフさんたちの方も何も調べてないみたいだぞ」
貴音「そして響と私に手渡された はんでぃかめら…」
響「自分、ホラー特番でよく1人が小さいカメラもって廃校歩いて行くの観たことあるよ」
貴音「や、やはりそういう番組なのでしょうか」
貴音「どうしたのですか?響」
響「自分なー、765プロのみんなが人気出てきて嬉しいんだけどなー。昔みたいに、みんなでワイワイするのがほとんど無くなってきてちょっと寂しいんさー」
貴音「響…」
響「今日もフェアリーで入ってって言われたのに、美希は別の現場でしょ?前の春香みたいなこと言ってるのかもしれないけど、だんだん離れてくんじゃないかって何かの拍子に思うんだ」
貴音「…」
響「だから、今日は貴音と一緒に仕事できて本当に嬉しいんだ!なんたって久しぶりだもんね!!」
貴音「ふふふ。安心して下さい響。私は勿論のこと、765プロの皆も響を放って離れたりはしませんよ」
響「本当にそうかな…?」ボソッ
貴音「響…?」
スタッフ「じゃあフェアリーさん、実地調査始めまーす!!よろしくお願いしまーす!!」
響「…なんでもない!!自分、スタッフの人たちと部活で来てる生徒に夕子さんについて聞いてくるぞ!貴音、旧校舎のほうで何かないか探してきてよ!すぐ戻るから!」
貴音「えっ、私独りで此処に入るのですか!?」
響「大丈夫だって、何かあれば電話で呼んでよ。カメラもあるし、安心して!じゃあ!」
貴音「お待ちなさい、響。響!…行ってしまいました…」
貴音「すぐに戻るとは何分後の事なのでしょうか?1分?2分?5分?先に行けとは待つことを許されないのでしょうか?いわゆる、おけつかっちんなのでまきでおねがいしますなのでしょうか?」
旧校舎の底冷えする威圧感が貴音を襲う
貴音「うぅ…いやさ貴音!立ち向かうのです貴音!765ぷろの意地を見せるのです!今日の為にお寺で和尚のお説法を聞いてきたではありませんか!自らをすでに死んだ物と思えばおばけなど怖くはないのです!隆慶一郎の小説にもそう書いてあると聞きました!」
貴音「い、いざ!勇気の一歩!」ザッザッザッ…
旧校舎内部
貴音「入ってみると、何のことはない、ただの古びた校舎ですか。生徒の出入りは自由だと聞いたいましたが、そのせいか荒れた感じはそこまでありませんね」
貴音「ふふふ。入ってしまえば何の事はなし。驚かされるような仕掛けも無し、此処で大きな鏡を見つけ、響に手柄を自慢してやりましょう!おばけなんてないさ♪おばけなんてうそさ♪」
ガタガタ、ガララッピシャ
貴音「此処は…物置部屋…?それにしては整えられていて、それなりに人が出入りしている気配が…」
コト…コト…
貴音「おや、何かを板で塞いでありますが…紙が貼り付けて…『開けたら呪う』? この部屋の利用者にとって重要な物が中に入っているのでしょうか?」
ガタ…
貴音「!! 何奴!?」
貴音「はて。私は ゆうこなどという名ではありませんが」
貞一「あ、貴女は!」
貴音「ふぇありーというゆにっと名であいどるをやっております、四条 貴音と申します。本日は怪奇調査の撮影の為にこの学園の入場を許可されております。以後お見知りおきを」
貞一「はぁ、どうもすみません。知り合いに声がよく似ていたもので…あっ、と。誠教学園一年の新谷貞一です。」
貴音「構いませんよ。私はこの学園の者でもありませんし、撮影の為とはいえ勝手に侵入した私こそ非あれど、貴方が謝る必要はありません」
貞一「は、はぁ」
貴音「それよりも、その『ゆうこ』という方、もしや…きゅ、旧校舎の幽霊の事では?」
貞一「えっ!?い、いやぁ、聞き間違いなんじゃないですか?友好…とか、ユーコン…とか…あはは…」
貴音「いいえ、貴方はしっかり『ゆうこ』といっt」
ガララ!
夕子「てーいちくーん!学校お休みでもやっぱり来てくれたんだ!約束を守ってくれる貞一くん大好きー!」ギュー
貞一「わわわ、夕子さん!」
貴音「む、ゆうこ?」
貞一「あ!えーと、この扉壊れた自動ドアでたまに勝手に開いてそれを夕子さん現象って…(何言ってるんだ僕は!)」
貴音「もし、貴女が、新谷殿が私の声と勘違いした、『夕子さん』なのでしょうか?」
夕子・貞一「えっ!?」
貴音「四条 貴音と申します。なるほど、確かにてれび等から聞く私の声に似ているような気がします」
夕子「ええ、本当に似ているわね。ところで、あなたは何でここにいるの?」
貴音「初対面の方に失礼しました。私は、この学園を騒がせている『夕子』なる怪談の謎を暴き、そのような幽霊は存在しないという証明をこのかめらに収める為に参りました!」シジョッ
貞一「あー、そのー、すみません四条さん、その夕子さんなんですけどー…」
貴音「ああ!重ね重ね失礼を…申し訳ありません、庚夕子。同名の貴女をけなしたつもりは毛頭も無く…」
夕子「いいのよ、だってその怪談って私の事だし」
貴音「ふふふ。面白い冗談ですね。わかいやんぐなあべっくかっぷるが休日の学校でちょげらあつい逢引でしぇけなべいべぇしている事が怪談の正体ですか。ふふふ。失礼を…少し笑ってしまいました」
貞一「あ、はい(変わった人だなぁ)。怪異調査部はこの学園の怪異・怪談を調べその内容を調査する所です。僕達はその部員です」
夕子「それで、私は怪異調査部の幽霊部長でーす」
貴音「なるほど、つまりその…『夕子さん』なる物の調査も行なっているというわけですか?」
夕子「だーかーらー。その夕子さんっていうのが私って言ってるじゃない」
貴音「ふふ。私に二度目のじょぉくは通じませんよ。貴女のような、それこそ あいどるができそうな程の美少女が怪異の正体であるなどと考えられません。第一、はっきりと目視出来る事に加えて足もあるではありませんか!」
貞一「まぁ、本当にそうなんですけどね…足あるし、触れられる事もできるし…始めは僕も分からなかったです」
貴音「ええ、『夕子さん』の最も有名な噂であるらしい話に登場する、大きな鏡を探して参りました。旧校舎に存在すると聞いてはいたのですが見つからず、迷いながらこの部屋に入ったところで貴女方に出会ったというわけです」
貞一「へ、へぇ。何で鏡なんか探しているんですか?」
貴音「鏡そのもの、ないし鏡に写るものから遠ざけようとする一文に着目しました。もしかすると、鏡自体・鏡の裏・鏡に写る何かのいずれかに『夕子さん』の怪談を作った何者かが不都合な物を隠しているのではないのかと推測したのです(ぷろでゅーさーの受け売りですが)」
夕子・貞一(意外に鋭い…)
貴音「しかし、それなりに校内をまわってはみたものの、それらしいものはありませんでした…お二人は何かご存知でしょうか?」
貞一(えっ?)
貴音「そうですか…この学園を調査しているのであればご存知だと思ったのですが…」
貞一「(あの、夕子さん。何で教えてあげないんですか?)」
夕子「(だってだって!いきなり知らない人に私の中身見られるの恥ずかしいんだもん!あれを見ていいのは貞一くんだけ!)」
貞一(えぇ…)
貴音「ところで、この張り紙は何でしょうか?『開けたら呪う』などと、少々過激な文言ですが」
貞一「あ!そ、それは!あの、その…」
夕子「聞きたい?」ゆらぁ…
貴音「…!?」ぞくぅ…っ
夕子「その板の奥にはね…特別な物があるの…」
貴音「と、特別な…」ゴクッ…!
夕子「そう、特別な…ね。でもそれを見てしまったら最後…。心が壊れてしまうまで全身赤黒く爛れた何かに追いかけられる呪いが…」
貴音「 」ち~ん
夕子「え!?あ、あれ?そんなに怖かった?」
貴音「 」はやぁ~
貞一「どうするんですか夕子さん!四条さん固まっちゃいましたよ!!」
夕子「えっと、そんなに怖がらずつもりは…」
貞一「ん?誰だろう?」
???「たかねー…!どこだー!?」
貴音「(はっ!)ひ、響!」ダッ
夕子「あ、気がついた」
貞一「わ、わ!」
貴音「響!響!私はこちらですよ!」ガタッガタッ!ガラララッ!
響「うわっ!びっくりした!いきなりドア開けないでよ貴音ぇ。探したぞー!結構奥までまわったんだな」
貴音「ふふふ。私が畏縮して門前から動かないとでも思っていましたか?私はこの通り!校内をしっかり探索しましたよ!」
響「やるなー貴音!撮影前のビビリようからこれか。成長したな!」
貴音「わ、わたくしはびびってなどおりません!!」
響「あはは!わかったわかった。ところで、あの子は誰?」
貴音「よくぞ聞いてくれました響!彼等は怪異調査部といって、この学園の怪奇・怪談を調べている生徒達なのです!」
貞一「あ、あはは。どうも…」
響「そうなんだ(?)。キミ、貴音の面倒みてくれてありがと!」
貞一「そこまではいかないかなー…なんて」
夕子「でも実際、怪異の正体がいるんだからこれ以上ないくらいの助っ人かもね」
貞一「(そうかもしれませんけど…)」
貴音「ええ!その通りです!」
響「えっと…なんか良くわかんないけど、お手柄だな、貴音!」
貴音「ふふふ。もっと褒めてくださいまし」
響「こっちは全然ダメだったぞ…みんな自分達が知ってる事とあんまり変わらないくらいかな。何か特別な調査とかしてるなら自分達に教えてくれないかな?」
貞一「あ、はい。いいですよ。新谷 貞一です。よろしくお願いします」
夕子「私は、夕子。庚 夕子」
響「あぁ!ごめん!自己紹介してなかったね。自分、我那覇 響!よろしく!」
貴音「廊下で立ち話も何でしょう。どこか落ち着いて話しませんか?」
響「そうだね。ロケバスに戻ろうよ。自分喉渇いちゃったし、そこなら座って話せるでしょ?新谷くんも良いよね?スタッフさんに出してくれるようにキミにジュース出してもらえるようにお願いしてみるからさ」
貴音「決まりましたね。さぁ、2人とも、行きましょう。ろけばすはこちらですよ」
夕子「あ、待ってー、もう!ドア開けっ放し」ガラララ、ピシャッ
響「!?」ビクッ!
夕子「はい、これで良し、早く行こ?」
貴音「ええ。行きましょう」
響「……」ぼーぜん
貴音「どうしました、響?」
響「い、いま…とびら…」
貴音「ああ、いくら使わない所でも開けっ放しは良くありませんからね」
響「そう、そう…じゃなくて…いま…」
貴音「ほら、行きますよ響。あまり げすとに迷惑をかけたくありません」
響「あ、あの…ま、待って!自分を置いてかないで!」
響「な、なぁたかね。さっきからずっと言おうと思ってたんだけどさ…」
貴音「はて、どうしました?響?」
響「何もない方向かってさ…だれと…その…しゃべって?いるんだ?」
貴音「ふふふ、響、私を恐がらせる為にそのようなじょーくを言いたいのはわかりますが、流石に彼女に対して失礼ですよ?」
夕子「私は構わないわよ、慣れてるし」
貴音「そんな、ですが…「貴音ぇ!!」」
貴音「響!人様を無視するようなおふざけは感心しませんよ」
響「ふざけてないよ!どこにいるんだよ!貴音としゃべってるのは!」
夕子「ここにいるわよ~」にやぁ…
響「さっきからずっとだよ!勝手に扉は閉まるし、貴音は何もないとこに向かって何かとしゃべってるし…幽霊がこわいこわいって……貴音が一番こわいぞ!」
貴音「ひ、ひび…貴女は何を言って…」
響「そうか!こ、これ撮影の仕掛けなんだな!ドッキリなんだろ!?怪奇調査なんて番組も全部嘘っぱちなんだろ!?プロデューサーも貴音もスタッフも、皆自分をはめてるんだろ!?自分を馬鹿にするのもいい加減にするさー!!」
貴音「響!」
ダダダダダダ……
夕子「あら、行っちゃったわね」
貴音「まさか…本当に…貴女は…」
夕子「あら?私が怪談の正体だって言ったじゃない。ずっと信じないんだから。ほーんと、にぶちん」
貴音「 」はやー
夕子「あれ?うそ!また気絶しちゃったの?もしもし?もしもーし!」
少しでも疑うと相手からしたら自分は周りにからかわれてる思うわな
夕子「あ、起きた」
貞一「麺の…何て言ったんですか?」
夕子「賽の河原?」
貴音「替え玉永久無料券が手に入ったのです!食べても食べても麺が無くならないのです!早く行かねば」ダッ!
夕子「もう!寝ぼけてないで、起きてよ!」ガシッ!
貴音「ああ!おばけ!」
夕子「そうよ!さっきからそう言ってるじゃない!信じないんだからまったく」
貴音「……」じぃ~
夕子「な、なに?」
貞一「ど、どうしたんです、四条さん。突然黙って夕子さんを眺めて」
貴音「幽霊と分かったとはいえ、改めて対面してもここまでりあるに見えるとあまり恐怖というものは感じませんね」
夕子「気絶したのに?」
貴音「き、気絶などしておりません!あれは理にかなった短期睡眠です!四条の女は気絶しないッ!」
貞一「ま、まぁまぁ…」
貴音「響…!」
貞一「我那覇さん、いったいどうしたんでしょう?」
夕子「いきなりあそこまで興奮するんだもの、何か理由があるはずよね?」
貴音「…おそらくですが、響や私達の所属事務所に関係しているのではないかと思います」
貞一「事務所って、765プロの事ですか?」
貴音「ええ…」
貴音「私も、響ともう1人、星井 美希という者の3人でゆにっとを組み、日夜精進して参りました」
貴音「しかし、765ぷろ全員の名が世間に知れ渡った頃から少しずつ個々での活動が増えていき、仲は悪くなってはないものの、疎遠になっていきました」
夕子「ふーん。よくある話ね。入学早々に出来た友達が、勉強・部活が充実していくうちに時間と共にどんどん疎遠になっていく…そんなものと似たような感じかしらね?」
貞一「夕子さん!そんな、よくあるなんて言い方は…」
貴音「いいえ、新谷殿。彼女の言うことに誤りはありません。ただ、最近になって、ある1人のめんばぁの呼びかけによって元の関係に戻りつつあります」
貴音「とはいえ、まだまだ昔のような、『ずっと一緒の和気あいあい』とした形には戻ってはいないというのが現状なのです」
貞一「もしかして、我那覇さんはそういった変化にストレスを感じてたりするんでしょうか?」
貴音「…響は感受性が高い子です。私以上に事務所の変化を感じ取り、苦悩しているのだと思います。尚且つ彼女は、沖縄という遠方からやって来た事もあり、孤独感も感じているのでしょう」
貞一「そんな時に、恐怖体験させられたら…」
貴音「それだけではありません。響は、私が騙したと言っていました…久しぶりに行われた共同の ろけということでとても嬉しがっていましたが…」
夕子「騙してはいないんだけど、結局そう受け取られちゃって、裏切られた怒りと恐怖で、わけもわからなくなって飛び出しちゃったわけね」
貴音「はい…765ぷろ自体は少しずつ、昔の形へと自然に戻っていくでしょう。とはいえ、響の心のわだかまりが残ったままでは、それも難しくなります。なんとかしてあげたいのですが…」
夕子「そう…」
夕子「…助けてあげようか?あの子」
貞一「夕子さん!それは…ッ!」
夕子「あの子の不安を取り除いてあげるって言ってるの」
貴音「それは私としてはとてもありがたいお話なのですが、新谷殿の反応を見るに、あまりやらない方が良い事ではないのですか?」
夕子「いいえ、私がただ鬼ごっこの鬼役になるだけ。貞一くんは悪役になる私が見ていて嫌なだけだから」
貴音「はて、鬼ごっことは…?」
夕子「本当は違う意味の事だけど、やってる事は鬼ごっこと変わらないから…貞一くんもそんな怒らないで?私、やりたいの」
貞一「…夕子さんがそう言うなら…仕方がないですね」
貴音「響の心が少しでも解消できるのであれば、私は協力を惜しみません!どうか…!」
夕子「決まりね。そう、今のあの子になら見えるはず…じゃあ、作戦会議、しましょうか!」
響「ここ…どこだろ…こわいよ…たかねぇ…」
コツっ…コツっ…
響「だ、誰だ!?た、たかね?」
コツっ…コツっ…コツっ…
響「へ、返事してよ!誰なのさ!」
コツっ…コツっ…コツっ…コツっ…コっ…………
???「ひとりは…さみしいよ…」
ぞぞぞ…
響「え、え!?黒い…なんだ…あれ?…ひ、ヒト?」
???「いやだよぉぉ………さびしぃいいいよぉおおおおおお……こっちにきてよぉぉぉぉぉぉ!!!」ずぉ…ッ!
響「あ…あぁ…」
貴音「響!!こちらです!!」
響「た…かねぇ……貴音!!」
貴音「響!!急いで!!」
ダダダダダダダダ
貴音「響、あなたにあれが見えましたか?」
響「見えるも何も…黒い…あ、あれ、自分に襲いかかって来たぞ!!なんだよぉ、なんなんだよアレは!?」
貴音「響…それはあなたの心の闇があの物体なのです」
響「心の…闇…?」
貴音「この場所は人の心を喰らう者が住まう土地のようです。不安、喪失感、孤独感…そのような響の心の中にある闇が具現化され、悪霊となってあなたを押し潰そうと襲いかかったのです!」
響「そんなの…自分…」
貴音「いいえ、貴方にはあるはずです、心の奥底にある寂しさが。響に会うたび、私にはそれが伝わってきていましたよ」
響「っ…!」
貴音「大丈夫ですよ、響。私は響の親友です。ずっと貴方と一緒です」ぎゅっ
響「た、貴音ぇ…」
貴音「さぁ!響の心に住み着く魔物よ!私が灯りとなりて、その闇を晴らしてくれましょう!」クワッ!
???「ぁああ…あぁぁぁ…いいぃいやぁぁぁ…」
貴音「はぁぁぁぁぁぁ!!」バシュウッ!
???「ひとりは…ぃゃ…」すぅぅぅぅ…
響「きえ…た…?」
貴音「気分はどうですか、響?」
響「え?」
貴音「貴方の心の闇を祓ったのです。幾分か心が晴れている気持ちになっている筈です」
響「そういえば…なんだか胸のあたりが軽い気がするぞ…」
貴音「響、もう安心ですよ。あなたは独りじゃありません。私がいつでも守ってあげますよ」
響「あ、あぁ…た…たかね…たかねぇぇぇ!!怖かったんだよ!みんな離れてって…自分が独りになるんじゃないかって!!」
貴音「ごめんなさい響。大丈夫ですよ。あなたには私が…いいえ、765ぷろの皆がずっと一緒にいますよ。安心してください」
響「?ぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ…!!」ぐしぐし
↓
黄昏乙女?知らんなぁ
↓
なんだ、ひびたかSSであったか、良いぞ良いぞ←イマココ
夕子「うん!といっても、ただ追っかけてただけなんだけどね」
貴音「しかし、手を振って走ってくるだけで、あそこまで響が恐がるとは…」
回想………
回想響「え、え!?黒い…なんだ…あれ?…ひ、ヒト?」
回想夕子「あ!みーつけたっ!」ひょこ
…(中略)…
回想貴音「さぁ!響の心に住み着く魔物よ!私が灯りとなりて、その闇を晴らしてくれましょう!」クワッ!
回想夕子「うふふふふ、まってぇ~♪」
回想貴音「はぁぁぁぁぁぁ!!」ふにょん
回想夕子「きゃっ!もう!女の子同士だからっていきなり触るのはだめ!」
回想貴音「ごめんなさい響(と庚夕子)。大丈夫ですよ。あなたには…(以下略)」
……………回想終わり
夕子「だから言ったじゃない。鬼ごっこみたいなものだって。普段見えない人が『そういうもの』を認識すると、その人の認識によって私の姿が違って見えるの」
2ヶ月空いたら飽きた認定しろ
お前みたいなのがいるから無駄にスレが残っていくんだよなー
なんか書いときゃよかったな。
貞一「あぁ…わかります」
夕子「なによー、貞一くんまで!」ぷんぷん
貴音「しかし、響の顔から不安な表情が薄れて行くのがはっきりと分かりました。お礼を言わせて下さい、庚夕子」
夕子「うふふ、こうしてお礼を言われると、なんだか恥ずかしいわね」
貴音「それと……申し訳ありませんでした。貴女を悪役として祓うような真似はとても心が痛みましたが…」
夕子「別に良いのよ、そういうの私分からないし…」
貞一「夕子さん…」
貴音「……?」
貴音「それはこちらで対処いたします。先ほど、いろいろあって呆然としていた響を待機場所まで連れて行き、スタッフの方へ、響が得体の知れないモノと遭遇して ろけ続行不可になるくらいまで怖がったと伝えておきました。…実際は違いますが。今日に限って言えば、おそらく撮影中止でしょう」
夕子「得体の知れないモノだなんて失礼しちゃう!!」
貞一「まぁまぁ…」
貴音「ふふふ。その後はなるべく放送されないように仕向けます。変に注目されると迷惑でしょう?」
夕子「そうね、知らない人に調べられるのは好きじゃないわ」
貞一「すみません四条さん。よろしくお願いします」
貴音「お任せ下さい。わたくしは765ぷろの四条貴音なので!!」ふんす!
貞一(どういう意味だろう?)ぽかーん
夕子「とにかく!これでお別れね。貞一くん以外とお話しできる人と会えて楽しかったわ!」
貴音「ええ。貴女のおかげで幽霊を克服出来そうです!ありがとうございます。また会う日まで」
夕子「今度はゴタゴタが無い時に会いましょ?」
貞一「そうですね。楽しみにしています」
夕子「じゃあ、さようなら!行こ、貞一くん!」てててて…
貞一「あ!待って下さいよ、夕子さん!行っちゃった、ちゃんと見送ろうよ…」
貴音「…あの、新谷貞一。最後にひとつ、よろしいでしょうか?」
貞一「は、はい、どうしました?」
……………
響「結局、撮影は中止になっちゃうし、夕子さんの正体っていうのはわからなかったなー」
貴音「それが良いのかもしれません。無闇に探ってあの学園の評判を落とす羽目になれば我々はどう責任を取れば良いかわかりませんからね」
響「そんなものなのかなぁ?」
貴音「そんなものですよ」
P「貴音ー!響ー!こないだの特番の話なー?」
響「あ、プロデューサー!はいさい!」
貴音「お疲れ様です。して、話とは?」
まぁ、あと少しで終わるから我慢してくれよ。
貴音「ええ。持ってましたね」
響「それがどうかしたのか?」
P「いやさ、ディレクターさんから相談があってさ、その個別カメラを編集してたらスタッフさんたち皆震え上がったみたいでさ、どうすっかなぁって」
響「まさか…『あれ』が写ってたのか!?」
P「いや…お前達から報告を受けたモノらしき物は何も写ってない…」
貴音「それがどうして恐ろしいのでしょうか?」
P「『何も写って無いから』だよ。ああ、もう!今回のロケはマジでやばいからVで使えねぇかもしれないらしい。それと、今から個別面談だ。響!お前ちょっと外してくれ、30分くらい。まずは貴音から話がしたい」
響「やっぱりヤバいやつだったのか…分かった!自分、外行ってるね?」
P「ああ、頼む、ついでにファミマでクッキーアンドクリームの棒のやつ買ってきてくれ、あれ安くて美味いのよ、響の分も出してやるからよろしこ」
響「やったー!プロデューサー大好き!」ガチャン
……
貴音「わざわさ響を外してまで言う事ですから余程の事なのでしょう。どうしました?」
P「なんども言うが、マジでヤバイやつだった。特に貴音、お前が撮っていた物だよ。お前があの部室らしき部屋に入ってからの映像が特に酷い」
貴音「そういえば、かめらの使い方が分からなかったので録画状態からの物を渡されましたね。それが何か不都合がありましたか?」
P「不都合というか…ヤバいやつだな。新谷君だっけ?あの生徒『1人』の他に『あたかも何かが存在しているかのように奇妙なくらい自然に振舞っていた』お前も、映っていた新谷君もだ。あれがひどく恐ろしい」
P「写っていないモノの性別や容姿は、お前らの言動でなんとなく想像できる。名前は『夕子』さん。そして、ひとりでに動くドア、空中に浮く小物…当然スタッフ全員、何も仕込んでいない。俺もあの映像を見たが、正直寒気がしたよ。あれがお前らの演技なら相当なレベルの役者だ」
貴音「それで…?」
P「あの映像から、響が何故『アレ』と遭遇したのかも知ることが出来た。お前が響の為にやった演出だという事もな。それも含めて、ヤバすぎるからこれ使わないでってお願いしといたわ」
貴音「それは良かったです。彼らも下手に騒がれては迷惑でしょうし、安心いたしました」
P「ぶはぁ!たまげた事やってくれるなぁ貴音は。リアル怪奇現象を観せられたスタッフさんなんか固まってたし、ディレクターさんは変に信心深くなってまったし、『これ放送したらいかんでしょ?お祓いと処分お願いしますねー』って頼んどいた」
P「いや、ディレクター曰く、前々から温めてきたネタも用意してるらしいし、元々30分くらいのVのつもりだったらしいからなんとかなるらしい。穴埋めは是非、765のメンバーでってゴリ推ししといた。美希も撮影日はフリーだったから参加できるぞ!」
貴音「おや、ぷろでゅーさーも手伝ってくれるのですか?昔の765ぷろへ…」
P「おうさ!俺は自分の女達の笑顔が見たいからな!」
貴音「ふふふ。心底気分が悪くなりました。この腐れ外道が」
P「うるせぇ」
響「ただいまー!もう大丈夫かー?」
P「おー、響!もうオーケーよ?こっちゃ来い」
貴音(さて、思惑通り、なんとか今回の撮影は無しの形になりましたね…新谷貞一。彼はあの影を…彼女を救えるのでしょうか?)
貴音「…あの、新谷貞一。最後にひとつ、よろしいでしょうか?」
貞一「は、はい、どうしました?」
貴音「貴方は、彼女の影は見えましたか?」
貞一「!!」
貴音「見えたのですね、あの禍々しい影を」
貞一「あの、四条さん。あなたはいつあの影を見つけたんですか?」
貴音「庚夕子に感謝と謝罪をしている時でした。ちょうど彼女が『よく分からない』と答えた辺りから視界の端に現れました」
貞一「四条さん、僕はあれが何なのかよく分かっていません。とても恐ろしい…何かです」
貴音「新谷貞一、あれは影です。影はその存在を写すもの。あれは庚夕子と同一なのです」
貞一「えっ?どうしてそれがわかるんですか?」
貴音「残念ながら、それはトップシークレット。故に申し上げられません」
貞一「は、はぁ」
貴音「しかし、これだけは伝えておきます。真実を追い求めるのならば、あの影も理解し、受け入れなくてはなりません…分かりましたね?」
貞一「…分かりました。よく考えてみます」
貴音「それでは、また、会う日まで…」
……………………
貴音「ふふふ。トップシークレットですよ、響。でも…そうですね…今回は大変怖い思いをした響の為に、特別に一つだけ教えて進ぜましょう」
響「お?なになに?教えて教えて!!」
貴音「私、前日に寺へお参に行きました」
響「………」
貴音「…」
響「…えっ。それだけ?」
貴音「ええ。それだけです」
P「寺帰りって凄い………俺は改めてそう思った」
響「…寺帰りのTさん?」
おわり
とりあえず、アムネジア分からんと、ただのひびたかに見えてしまうし、アムネジア知っててもキャラの個性出てなさすぎて萎えると思うし、クソみたいな文だった。
文書書くって難しいね。
時系的には、霧江が部員になった頃ぐらい。
分からん人はマンガ買って読んでね。夕子さんがエロ可愛い美人だし、他のキャラはレズレズしいし、いろいろ濃いので。
因みに俺はりっちゃんがすきだ。
アムネジア全部雑誌で読んでたが最後微妙で残念すぎた作品だな
怖いかと言われたら特に怖くないからホラーともオカルトとも言えないし
どちらかといえばホラーよりオカルト寄りな不思議な微ホラーって感じだな
暇潰しに読むにはちょうどいい作品ではあるが面白くはないよね残念な内容で
俺は、あれは学園恋愛ミステリーだと思って読んでた。
面白くないかどうかは人によりけりだと思ってる。確かにあれは人を選ぶというか最近の、ドタバタラブコメとかホラーとかそこらへんに振り切れずにふらふらしている感じはする。
個人的にはラスト凄く好きだけどな。
最後ヒロイン死ぬとか流行りのアニメ多いけど、なんだかんだ言って、やっぱりハッピーエンドが一番良いよ。俺は。
そこまでして自分語りをしたいのか
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