やよい「はわっ!や、焼肉祭りですか!?」
雪歩「そうだよ」
やよい「焼肉ということは、食べるのはお肉なんですね!?」
雪歩「そうだよ、タンパク質の塊を食べるんだよ」
やよい「うっうー私も鳥肉とか好きです!」
雪歩「私は鶏肉なんか食べないよ」
やよい「えぇ!?ということはブタ肉ですか!?」
雪歩「豚肉も違うよ」
やよい「それじゃあ、一体なに肉を食べるんですか?」
雪歩「牛肉だよ」
やよい「ぎゅ、牛!?ギュウニクって うしのことですか!?」
雪歩「そうだよ」
やよい「うし…うしを食べるんですね……」
雪歩「お腹いっぱい食べるよ、焼肉祭りだからね」
やよい「雪歩さん!」
雪歩「なに?」
やよい「その焼肉は……牛何パーセントですか?」
雪歩「牛100%だよ」
やよい「はわわわわっ牛100パーセント!?す、スゴイです!」
雪歩「やよいちゃん、焼肉はハンバーグじゃないよ」
やよい「そうなんですか?」
雪歩「うん、挽肉と玉ねぎと卵を混ぜてこねて焼いたのがハンバーグ
肉をそのまま焼くのが焼肉だよ」
やよい「肉をそのまま焼くんですか!?す、スゴイです!」
雪歩「え?そこまで驚くようなことかな?」
やよい「はい、肉ってそのままだと 少ないじゃないですか」
雪歩「ん?そうかな?」
やよい「だからウチでは、いろんな野菜とまぜてボリュームたっぷりにしてるんです!」
雪歩「やよいちゃん?」
やよい「はい?」
雪歩「これ何かわかる?」サッ
やよい「大きい赤色のかたまりに白いスジが通っていますね」
雪歩「そうだね」
やよい「うっうーなんだかキレイです!」
雪歩「綺麗だよね」
やよい「よくわからないですけど食べ物なんですか?」
雪歩「食べ物だよ、世界で一番美味しい食べ物なんだよ」
やよい「はわっ世界で一番ですか!?」
雪歩「私の中ではね」
やよい「………」
雪歩「………」
やよい「果物……ですか?」
雪歩「やよいちゃん、これが牛肉なんだよ」
やよい「ぎゅ、牛!?ギュウニクって うしのことですよね!?」
雪歩「そうだよ」
やよい「そんな……私が知っている牛肉は、もっとこうグニャっとなってて……」
雪歩「それは挽肉なんだよ」
やよい「ひき肉……牛じゃなかったんですね」
雪歩「いや、それも牛肉なんだけど 説明が面倒だから牛じゃなくていいよ」
やよい「これが牛肉……キレイですね」
雪歩「世界で一番美味しい食べ物だからね」
やよい「これを焼くんですね」
雪歩「焼くよ」
やよい「焼いてどうするんですか?」
雪歩「食べるよ」
やよい「焼いて食べるんですか!?」
雪歩「うん」
やよい「そん……な……」ヨロ
雪歩「なんでそんなに動揺してるのかな?」
やよい「す、すみません……こんな大きなかたまりを食べるなんて信じられなくて……」
雪歩「まあ10キロもあるからね」
やよい「10キロ!?そ、そんなに食べれるんですか?」
雪歩「食べるよ」
やよい「食べるんですか!!?」
雪歩「焼肉祭りだからね、お祭りだからね」
やよい「お祭りってスゴイです!」
雪歩「さて、そろそろ焼肉祭りを始めようかな」
やよい「あ、でもでも雪歩さん」
雪歩「ん?どうしたの?」
やよい「肉だけじゃ栄養がかたよるので 野菜も取ったほうがいいかな~って」
雪歩「やよいちゃん」
やよい「はい?」
雪歩「もやし祭りには、もやし以外に何か食材を入れるの?」
やよい「いえ、入れません。もやしと特製のタレだけです」
雪歩「そうだよね」
やよい「はい」
雪歩「………」
やよい「………」
雪歩「さて、そろそろ焼肉祭りを始めようかな」
やよい「えぇ!?」
雪歩「やよいちゃん、焼肉祭りに牛肉以外の何かはいらないんだよ」
やよい「そ、そうなんですか?」
雪歩「特に野菜とかね、あんなの邪道だよ。肉だけあればいいんだよ肉だけで」
やよい「そうなんですね、勉強になります!」
雪歩「焼肉祭りに牛肉以外許されるのは、これだけだよ」
やよい「わあ!炊きたてのご飯です!」
雪歩「ふふ、肉に白米 これ以上の組み合わせはあるかな?いやないね」
やよい「おいしそうです~」
雪歩「まず、この肉の塊を」
やよい「かたまりを?」
雪歩「食べやすいサイズに切ってくよ」トントン
やよい「うわぁ!切れていきます!」
雪歩「そして、この切ったお肉を」
やよい「切ったお肉を……」ゴクリ
雪歩「焼く」ジュワァァァァァ
やよい「いい匂いです!!」ウッウー
雪歩「さあやよいちゃん、食べようか」
やよい「え?私も食べていいんですか?」
雪歩「いいよ、しっかり食べてよ」
やよい「う、うれしいです!じゃあいただきます!」
雪歩「ふふ、おかわりもいいんだよ」
やよい「は、はわ!?い、いいんですか?」
雪歩「遠慮しないで、今までの分も食べなよ」
やよい「ありがとうございます!いただきます!!」モグモグ
雪歩「ふふふ、美味しい?」
やよい「はい、美味しいです!」モグモグ
雪歩「ふふ、いっぱい食べてね」
やよい「はい!いっぱい食べてます」モグモグ
雪歩「ふふふふ」
やよい「美味しい、美味しいです!」ウメ ウメ ウメ
雪歩「ふふふふふふふふふふふ」
やよい「という夢をみました」
春香「………」
真「へぇ~雪歩と焼肉を食べる夢を見たんだ?」
やよい「えへへ~、とってもいい夢でした!」
真「良かったね」
やよい「はい!焼肉祭り楽しかったです!」
春香「そ、そうだね……楽しそう……だね? 」
やよい「あ、でもでも……少し残念なことがあって」
真「残念なこと?」
やよい「はい……おいしかった お肉の味がどうしても思い出せないんです……」
春香「まあ夢だしね~」
やよい「はい……残念です……」
真「やよい……」
<ガチャ
雪歩「お、お疲れ様ですぅ……」ヨロヨロ
やよい「あ、雪歩さん!」
真「雪歩?って、そんなにフラフラしてどうしたの?」
雪歩「真ちゃ~ん、これ持つの手伝ってぇ……」ヨロヨロ
真「うわっ、これ重……何が入っているの?」
雪歩「えっとね……牛肉」
春香「牛肉?」
やよい「ぎゅ、牛!?ギュウニクって」
雪歩「ウシのことだよ」ニッコリ
やよい「は、はわわっ!!」
春香「なんで牛肉を持ってきたの?」
雪歩「え~っと、親戚からいっぱいもらったから、事務所にお裾分けしなさいってお父さんが」
春香「はぁ~、流石雪歩のお父さんだね」
やよい「た、食べるんですか?」
雪歩「皆が帰ってきてからね」ニッコリ
春香「あ、それじゃあ私みんなに連絡しとくね」ピッピ
真「雪歩ー、お肉冷蔵庫に入れとくよー」
真「重たかった~、あれ何キロあるの?」
雪歩「え~っと……10キロかな」
やよい「じゅ10キロ!?そ、そんなに食べれるんですか?」
雪歩「皆で食べるから大丈夫だよ、残ったら持って帰ればいいし」ニッコリ
やよい「うっうーわかりました!持って帰ります!」
真「まあ、残らないと思うけどね」
春香「うわ!もう貴音さんからOKの返信が来た!
やよい、今のうちに持って帰る分を確保したほうがいいよ?」
やよい「うう?」
春香「みんなOKだって」
真「へへっ、じゃあ今日は焼肉祭りだね!」
やよい「楽しみです!」
雪歩「ふふ、いっぱい食べてね」
やよい「はい、ありがとうございます!!」
雪歩「ふふふ」
やよい「えへへへ~」
雪歩「しっかり食べて、おかわりもして、遠慮しないでね 今までの分も食べていいんだよ」
春香「おい、やめろ」
おわり
雪歩父…本業…大量の肉…これ以上詮索するのはやめとこう
0 件のコメント :
コメントを投稿