伊織「すぅ・・・」
真美「んっふっふ、どうやら本当に眠ってるようですなぁ、無防備なこと」
真美「それじゃ、ここは定番のアレを・・・」キュッキュッ
伊織「むにゃ・・・」
真美「うひひ、傑作だよぉ!あっはっはっは!」
真美「はぁ、はぁ・・・いおりん、起きて鏡みたらビックリするだろうなぁ、ぷふっ!」
真美「あ、起きた?おはよういおりん!」
伊織「真美・・・おはよ」
真美「ぶふっ!か、顔洗ってきなよ・・・ほら、よだれ垂れてるよ」
伊織「なっ・・・よ、余計なこと言わなくていいのよ、全く・・・」
真美「ふひゅ!うひっはははは!」
伊織「な、なんなのよ、人の顔みて笑い出して・・・気持ち悪いわね・・・」
伊織「まぁみぃ!!これ、アンタの仕業ね!!」
真美「いおりんが無防備に寝てるから悪いんだよー!ぷふっ、ひゃっははは!」
伊織「この私の顔面にマジックでイタズラ書きをするなんて、いい度胸してるじゃないの・・・」
真美「ご、ごめんっていおりん・・・ふひゅ、そ、その顔で近付かないで・・・」
伊織「このっ・・・」
真美「あひゃ、ひゃはは!だっだめ、オモシロすぎるぅ・・・その表情は反則だよいおりん・・・」
伊織「・・・」ムカッ
真美「あは、あはははっ!ご、ごめん、ごーめんってばぁー」
伊織「歯ぁ食いしばりなさい」
真美「えっ・・・ちょ、いおりん?真美、ぼーりょくはいけないとおもう・・・」
伊織「・・・死ねぇ!!」ドゴォッ
真美「がはっ!!」ドサッ
伊織「はぁ、はぁ・・・うまいこと鳩尾に入ったようね」
伊織「いいこと?これに懲りたら、二度と私に対してふざけたことするんじゃないわよ」
真美「うぅぅ・・・」
伊織「ふふん・・・いい気味だわ、アンタなんて、そうやって地べたに這いつくばってればいいのよ」
真美「うぅ・・・」
伊織「・・・ちょっと聞いてるの?」
真美「ぅ・・・」
伊織「・・・い、いつまでうずくまってんのよ・・・アンタ、いい加減にしなさいよ」
伊織「ね、ねえ・・・返事しなさいよ」
真美「・・・」
伊織「ねえってば・・・」
真美「・・・」
伊織「・・・だ、だいじょ」
亜美「おはよーござ・・・真美!?どーしたの!?」
伊織「っ・・・」
真美「う、うん・・・」
亜美「そっか、立てる?無理?じゃあ救急車呼ぶ?」
真美「・・・」フルフル
亜美「吐きそう?大丈夫?」
真美「だいじょぶ・・・」
亜美「気分悪い?」
真美「う、うん・・・ちょっと・・・」
真美「・・・うん」
亜美「そうしたほうがいいよ・・・兄ちゃんには言っといてあげるから、今日はお家帰って安静にしときなよ」
真美「うん・・・」
亜美「あとでママに電話して迎えに来てもらうから、ちょっと待っててね・・・ソファーに寝かしてあげるね」
真美「ありがと・・・」
伊織「・・・」
伊織「・・・な、なによ!元はといえば、真美がくだらないイタズラをしてくるから悪いんでしょ!」
亜美「だからってこんなになるまで殴らなくってもいいっしょ!」
伊織「そ、そんなの自業自得じゃない!」
亜美「それにしてもやりすぎだって言ってんじゃん!」
伊織「・・・」
亜美「真美に謝ってよ!ほら!」
伊織「な、なんで私が」
亜美「いいから!」
亜美「ふぅん・・・サイテーだねいおりん!こんなことしといて謝りもしないなんて!」
伊織「はぁ?最低なのはどっちよ、いつもしょうもないイタズラばっかりして人に迷惑ばかりかけて!」
亜美「亜美たちは人にケガさせたりしてないっしょ!」
伊織「そんなの時間の問題でしょうが!」
亜美「このっ・・・」
真美「あ、亜美・・・もう、いいから・・・」
亜美「真美・・・」
亜美「で、でも・・・」
真美「ごめんね、いおりん・・・」
伊織「・・・ふんっ」
亜美「ちょっとなんなのその態度?ありえないんだけど!」
真美「亜美・・・」
亜美「くっ・・・真美がそういうなら、いおりんのことは責めないけどさ・・・」
亜美「でも、亜美はナットクしてないかんね!いおりんがちゃんと謝るまで許さないから!」
伊織「・・・」
伊織「真美も真美よ、あんな大げさにうずくまって・・・」
伊織「そうよ、アイツらがふざけたことしてくるから悪いんじゃない・・・私はちっとも悪く・・・」
伊織「・・・」
伊織「・・・確かにちょっと、やりすぎちゃったかもしれないけど・・・それでも私は・・・」
伊織「・・・」
伊織「ここでいいわ・・・すぐ済ませるから、ちょっと待ってて」
伊織「大丈夫、一人でいいから・・・ええ」
伊織「・・・」バタン
伊織「さて・・・」
真美『はーい』
伊織「真美?入るわよ・・・」ガチャ
真美「あーっいおりん!ウチにくるなんて珍しーじゃん、どしたの?」
伊織「・・・」
真美「あ、真美のことなら大丈夫だよ、もうすっかり元気だし!」
伊織「そう・・・」
真美「この前はごめんね、いおりんのこと怒らせちゃって・・・」
伊織「・・・いいわよ、そんなの」
真美「え、なになに?お菓子くれるの?ありがとねいおりん!」
伊織「このくらい、別に大したことないわ・・・それより真美に言いたいことがあって来たの」
真美「いおりん・・・」
伊織「その・・・」
真美「・・・」
伊織「・・・」
真美「・・・」
伊織「あの時は、アンタにイタズラされて気が立ってたから・・・それでつい、力をこめて殴ってしまって・・・」
伊織「体調を悪くさせた挙句レッスンも休ませてしまって・・・本当に、ごめんなさい」
真美「そ、そんなの・・・いおりんが謝ることじゃ・・・」
伊織「真美が許してくれたとしても、謝らなきゃ私の気が済まないの」
真美「・・・いおりん」
伊織「・・・」
真美「あ、そーだ!せっかく来たんだし亜美が帰ってくるまで遊ぼうよ!」
伊織「悪いけどそれは遠慮しておくわ・・・外に新堂を待たせてるから」
真美「そっか、残念」
伊織「それじゃ、私はこれで・・・また事務所で会いましょ」
真美「うん!またね、いおりん!」
伊織「・・・にひひっ」
伊織「亜美・・・この前は悪かったわね」
亜美「あ、亜美のほうこそ・・・真美が苦しそうだったから、落ち着いてられなくって・・・」
伊織「あの状況じゃそうなっても仕方ないわよ」
亜美「いおりん、ウチまでわざわざ謝りに来てくれたんだって?」
伊織「ええ、まあ・・・」
亜美「それって、なかなかできることじゃないって思う・・・亜美、いおりんのこと見なおしたよ」
伊織「・・・」
亜美「あの時はいおりんのこと、サイテーとか言ってごめん!」
伊織「いいわよそんなの・・・私自身も冷静に考えてみれば、そう言われても仕方ない態度だったと思うもの」
伊織「悪いけど今日はもう帰るわ・・・新堂を待たせてあるし」
亜美「そっか、残念」
伊織「また今度行きましょ、やよいも誘ってね」
亜美「そだね、やよいっちにも話しとくよ!」
伊織「それじゃ、そろそろ帰るわね」
亜美「うん!またね、いおりん!」
伊織「ありがと、新堂」
新堂「・・・ご成長、なされましたね」
伊織「・・・余計なこと言わなくていいの」
新堂「申し訳ありません」
伊織「・・・」
伊織「にひひっ♪」
おわり
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